北京
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中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(5中総会)で採択された中国の国民経済と社会発展に関する第14次五カ年計画(「十四五」)についての建議では、科学の革新を核心的な地位に位置付け、科学の自立と自強を国家発展の支柱的な戦略に決めている。先日、中国南部の都市、広州で開催された「中国を解読する」をテーマとした『アンダースタンディングチャイナ』会議では、科学の革新と発展が海外のシンクタンクや専門家の討論の焦点とになった。
近年、中国の科学技術の開発は飛躍的な発展を遂げており、量的な累積から質的な変換に移り変わろうとしている。しかし「革新のレベルは、先進国と比べ、また、社会経済の発展の需要ともかなり距離がある」と中国科学院の白春礼院長が指摘した。5中総会で科学技術発展に関して打ち出された要求は、革新の能率の低さ、経済発展へのサポート不足とキーテクノロジーにおいて後発しているという現状に基づき下された判断である。
同時に、科学の自立を打ち上げるのは、扉を閉じて研究開発に専念するということではない。改革開放政策が実施されてからの40数年間に、国際協力と融合するプロセスで中国の科学技術が進展を遂げ、国際科学発展にも知恵を提供してきた。
目前な例ではあるが、突如発生した新型コロナに直面して、全世界の科学者が検査薬物、ワクチン開発において、共に行動し協力したからこそ、感染症の蔓延を遅らることができた。中国科学院のバイオインフォメーションセンターで立ち上げたデータベースは、175の国や地域の18万人以上に利用され、その技術開発に一役買っているという。
新たな産業発展のチャンスと新型コロナの脅威に面して、全世界の科学者、産業関係者が手を携えて応対し、研究成果を守りながら分ちあうことが必要だ。これも、中国が提唱する開放的かつ協力的な革新に合致する。
復旦大学の特任教授である黄奇帆元重慶市市長は前述の会議での発言で、「各国の信頼関係が国際分業と貿易往来の深化に従い強化することができなかったのは、個別な国が技術的な優位性を武器に他国をけん制し、国家安全を口実に制限をかけるからだ」と指摘した。中国が追及する科学研究の自立は、一方的な技術依頼を減らし、先進国との技術的なギャップを補い、科学技術をめぐる平等交流ないしウィンウィンの発展に環境を整えることだ。(CRI日本語部論説員)