北京
PM2.577
23/19
インドネシア大統領特使とフィリピン外相が中国を訪問したのに続き、中国の王毅国務委員兼外交部長が11日、カンボジア、マレーシア、ラオス、タイを公式訪問し、シンガポールにも立ち寄った。これは感染症の予防・抑制活動が常態化している新たな情勢下で、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が多国間主義を共同で提唱することを通じて地域と世界の平和発展に新たなエネルギーを注ぎ込むことだ。
新型コロナウイルス感染症の発生後、中国とASEAN諸国が防疫物資や医療設備を支援し合い、感染症と戦う経験を共有し、ワクチンの開発協力を展開している。中国はカンボジア、フィリピン、ミャンマー、ラオス、マレーシアなどの国々に医療チームを派遣し、フィリピンとマレーシアでウイルス検査研究室の設立を援助した。世界のワクチン開発技術をリードする国として、中国は完成したワクチンが使用に供された後、ASEAN諸国のニーズを優先的に考慮し、情報共有とワクチンの生産、研究開発、使用協力を強化していく意向を示した。
一方、中国とASEAN諸国は経済の回復推進のためにも共同で努力している。現在、中国はシンガポール、ラオス、ミャンマー、インドネシアなどの国々と「ファースト通路」を設け、国際線の直行便を徐々に復活させるとともに、中国・ASEANと東アジア地域の「ファースト通路」ネットワーク開設を積極的に検討し、地域のサプライチェーン、産業チェーンの安定維持に取り組んでいる。データによると、今年1月から8月の中国とASEANの貿易総額は4165億5000万ドルに達して前年同期比3.8%増加しており、ASEANは初めて中国にとって最大の貿易パートナーとなった。
最近、米国は南海地域に絶えず軍艦や航空機を派遣して武力をひけらかし、ポンペオ氏らの政治家は折りに触れて南海問題を喧伝し、中国とASEAN諸国の関係に水をさそうと企んでいる。こうした域外勢力の干渉と破壊に対して、ASEAN諸国は冷静な認識を保っている。11月に開かれる予定の東アジア協力サミットは中国とASEANの新たな協力の青写真を描き、同月に開かれる第17回中国・ASEANエキスポと中国・ASEANビジネス投資サミットは協力の範囲を拡げると見込まれている。来年には中国とASEANは対話関係樹立30周年を迎える。これら一連の重要な活動は中国とASEAN諸国が感染症によるピンチを発展のチャンスに変え、いっそう緊密な中国・ASEAN運命共同体を構築し、地域と世界の平和、安定、発展に貢献するより大きな力となることを間違いなく推進するだろう。(CRI論説員)