北京
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5週連続1位だった管虎(グェン・フー)監督の戦争大作『八佰(The Eight Hundred)』を下し、1位に君臨したのは、中国女子バレーの約40年にわたる歩みを描いたスポーツ映画『奪冠』。初動記録は約1.7億元(約26億円)で、国慶節大型連休の映画商戦のスタートを華々しく飾りました。コロナ収束による映画館再開後、初となる大型連休であるため、映画シーンの盛り上がりが大きく期待されています。
単位:万元
~作品紹介~
【1位】奪冠
公開日:2020年1月25日
監督:陳可辛(ピーター・チャン)
主演:鞏俐(コン・リー)黄渤(ホァン・ボー)白浪(バイ・ラン)彭昱暢(ポン・ユウチャン)
映画『ラヴソング』や『捜査官X 武侠』などで知られる陳可辛(ピーター・チャン)監督の最新作は中国女子バレーの約40年にわたる歩みを描いたスポーツ映画『奪冠』。女子バレー中国代表が初めて世界を制したのは1981年のワールドカップで、当時の中心選手は郎平(ラン・ピン)でした。名選手であっただけでなく、監督としても過去5年間にリオ五輪の金メダルを含めて中国代表を3回も世界の頂点に導くという実績を挙げています。「鉄のハンマー」の異名を世界にとどろかせた郎平に扮するのは、中国を代表する女優、鞏俐(コン・リー)です。すでにネットで公開された先行映像では、外見だけでなく身振り手振りまで郎平(ラン・ピン)本人に激似だとの驚きの声が上がり、上映前からその演技や役作りの完成度の高さが絶賛されています。また、郎平の青年期を演じるキャストには、若手女優の白浪(バイ・ラン)が抜てきされています。日本での公開は未定です。
【2位】八佰(The Eight Hundred)
公開日:2020年8月21日
監督:管虎(グェン・フー)
主演:張訳(チャン・イー)王千源(ワン・チェンユエン)姜武(ジャン・ウー)杜淳(ドゥー・チョン)
ロングヒット中の管虎(グェン・フー)監督の最新作『八佰(The Eight Hundred)』が2位に。本作は、1937年8月13日から始まった中日間の初の大型会戦である淞滬会戦を背景に、四行倉庫を守るため4日間にわたって敵と死闘する800人の壮士の姿を描くものです。この作品はアジア初の試みとして全編が最先端のIMAXカメラで撮影されており、迫力満点の戦争シーンは必見です。
【3位】ムーラン(中国題:花木蘭)
公開日:2020年9月11日
監督:ニキ・カーロ
主演:劉亦菲(リウ・イーフェイ)李連傑(ジェット・リー)甄子丹(ドニー・イェン)鞏俐(コン・リー)
北米やオーストラリア、日本では「Disney+」有料配信という形式で9月4日からオンライン公開されている『ムーラン(中国題:花木蘭)』は、1998年公開のディズニーアニメ『ムーラン』の実写リメイク版で、中国の人気女優・劉亦菲(リウ・イーフェイ)が主演を務めています。中国の南北朝時代の叙事詩『木蘭辞』をベースに、父に代わって軍に入り、男装して敵と戦う少女・花木蘭(ファ・ムーラン)の活躍を描いたストーリーです。競演は、李連傑(ジェット・リー)や甄子丹(ドニー・イェン)、鞏俐(コン・リー)など中国のトップスター陣が勢ぞろい。
【4位】TENET テネット(中国題:信条)
公開日:2020年9月4日
監督:クリストファー・ノーラン
主演:シアーシャ・ローナン ティモシー・シャラメ フローレンス・ピュー エリザ・スカンレン エマ・ワトソン ローラ・ダーン メリル・ストリープ
クリストファー・ノーラン監督の新作『TENET テネット(中国題:信条)』がトップ5をキープ。本作はノーラン監督の名作『インターステラー(中国題:星際穿越)』や『インセプション(中国題:盗夢空間)』を想起させるもので、これから起こりうる第3次世界大戦を止めるべく、「TENET」というキーワードを手掛かりに時空を超えて奮闘する男の姿を描くサスペンスアクションに仕上がっています。日本公開は9月18日の予定です。
【5位】インビジブル ウィットネス 見えない目撃者(中国題:死無対証)
公開日:2020年9月18日
監督:ステファノ・モルディーニ
主演:リッカルド・スカマルチョ マリア・パイアーロ ミリアム・レオーネ ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ
2017年に話題となったスペイン映画『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明(中国題:看不見的客人)』のイタリア版リメイク『インビジブル ウィットネス 見えない目撃者(中国題:死無対証)』(2018)が2年越しの中国大陸公開を実現。殺人容疑で起訴されていた実業家が、敗北を知らない敏腕女性弁護士に弁護を依頼するところから物語が始まり、2人の会話を通して事件の真相がだんだんと浮き彫りになっていくサスペンススリラーです。実業家役は『ジョン・ウィック チャプター2』などのリッカルド・スカマルチョ、女性弁護士役は『ミラノ、愛に生きる』などのマリア・パイアーロがそれぞれ演じています。日本では、ヒューマントラストシネマ渋谷とシネ・リーブル梅田で開催された「未体験ゾーンの映画たち2020」で上映されました。
【6位】秀美人生
公開日:2020年8月13日
監督:苗月(ミャオ・ユエ)
主演:郎月婷(ラン・ユエティン)
中国田舎の貧困脱却事業に身を投じた黄文秀さんの活躍を描く伝記映画。2015年釜山映画祭のクロージング作品『喊・山(MOUNTAIN CRY)』で脚光を浴びた若手女優の郎月婷(ラン・ユエティン)が主演を務めています。
【7位】菊次郎の夏(中国題:菊次郎的夏天)
公開日:2020年9月25日
監督: 北野武
主演: ビートたけし 関口雄介 岸本加世子
北野武の代表作『菊次郎の夏(中国題:菊次郎的夏天)』が9月25日から中国大陸で初の一般公開!本作は、母を探す少年と中年男性の旅を描いた心温まるロードムービーで、バイオレンスが持ち味の北野武作品とは一線を画したヒューマン・タッチな作品に仕上がっています。日本での公開から21年の間、中国大陸では一般公開に至りませんでしたが、映画祭などさまざまな場面で紹介され、2019年12月にも北野武監督デビュー30周年にちなんで北京で開かれた北野武監督作品展のオープニング作品として登場しているため、おなじみの1本といっても過言ではありません。20年越しの初の一般公開に大きく期待がかかっています。
【8位】ファストフード店の住人たち(原題:麦路人)
公開日:2020年9月17日
監督: 黃慶勳(ウォン・シンファン)
主演: 郭富城(アーロン・クォック)楊千嬅(ミリアム・ヨン)萬梓良(アレックス・マン)張達明(チョン・ダッミン)鮑起静(パオ・ヘイチン)
第32回東京国際映画祭にてワールドプレミア上映された中国香港映画『ファストフード店の住人たち(原題:麦路人)』(2019)が9月17日から全国一般公開スタート!日本語タイトルどおり、24時間営業のファストフード店に集まる訳ありの人々の人生を描くヒューマンドラマで、香港の人情がにじみ出る感動作となっています。主演は、香港四天王の一人として知られ、近年は俳優として大活躍している郭富城(アーロン・クォック)と『恋の紫煙(原題:志明與春嬌)』シリーズの楊千嬅(ミリアム・ヨン)、香港のベテラン俳優・萬梓良(アレックス・マン)など。以前ブルース・リー作品のミューズと呼ばれていた往年の女優、苗可秀(ノラ・ミャオ)が特別出演していることでも話題となっています。長年にわたり鄭保瑞(ソイ・チョン)監督の助監督を務めていた黃慶勳(ウォン・シンファン)の監督デビュー作となり、鄭保瑞監督はこの作品でプロデューサーを務めています。
【9位】我在時間尽頭等你(Love You Forever)
公開日:2020年8月25日
監督:姚婷婷(ヤオ・ティンティン)
主演:李鴻其(リー・ホンチー)李一桐(リー・イートン) 範偉(ファン・ウェイ) 張超(チャン・チャオ)
今年の「七夕映画」の一つ『我在時間尽頭等你(Love You Forever)』がトップ10をキープ。タイトル通り、タイムトラベルの要素を取り入れたラブロマンスです。若手の李鴻其(リー・ホンチー)と李一桐(リー・イートン)がW主演で、ベテラン俳優の範偉(ファン・ウェイ)らが共演しています。
【10位】Trouble(中国題:萌寵流浪記)
公開日:2020年8月13日
監督:ケビン・ジョンソン
主演:ビッグ・ショーン パメラ・アドロン ルーシー・ヘイル マリッサ・ジャレット・ウィノカー ウィルマー・バルデラマ
カナダの冒険アニメが1年越しに中国に登場。飼い主の富豪に甘やかされて育つ犬の「Trouble」が、飼い主が死んだ後、新しい家で新生活を始めるとともに、険悪な世界に一人で立ち向かうようになる様子を描いています。(ミン・イヒョウ、謙)