北京
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担当:王小燕、斉鵬
「人民英雄」という国家栄誉称号が授与された武漢金銀潭病院長の張定宇氏(写真提供:新華社)
明後日の10月1日は中国では「国慶節」です。折しも今年のこの日は、旧暦の8月15日でもあり、中秋の名月にあたる「中秋節」です。中秋節の日に、一家団らんして満月をかたどったお菓子、「月餅」を食べながらお月見をする風習があります。その「月餅」ですが、今年は、大きくて派手なものよりは一回り小さめのミニサイズ、ギフトボックスに入っている高級品よりもバラ売りの環境に優しい「グリーな消費」が人気のようです。過度の包装や食べ物の浪費の防止、健康重視の考えが背後にあるといわれています。
さて、今週の番組は「旬な話題」では、約5か月ほど遅れての開催となる北京モーターショーの動向に続いて、今年で創立30年を迎える中華日本学会の年次会議ならび学術シンポジウムでの見聞をご紹介します。後半はシリーズ企画の「新型コロナと闘ってきたこの人」です。今回は武漢の感染症拠点病院である金銀潭病院で院長を務める張定宇氏をご紹介します。筋萎縮性側索硬化症(ALS)という難病を患いながらも、病院を率いて全部で2800人余りの感染患者を治療し、湖北・武漢保衛戦の勝利のために大きな貢献をし、9月初めに「人民英雄」という国家栄誉称号が授与されました。
<質問募集のお願い/中国の農村や「小康社会」について聞いてみたいこと>
10月には「火曜ハイウェイ」が中旬と下旬に2回、地方取材を計画しています。テーマは中国の「小康社会」(いくらかゆとりのある社会)です。
一回目は10月11日~17日の浙江省寧波市寧海県の町部と農村部での取材。浙江省全域は、中国では沿岸部の比較的豊かな地域で、一足先に「小康社会」を実現したエリアと言えます。その中の寧海県では、最近、アートを村おこしに生かす試みを始めています。寧海県はまた、健康長寿な高齢者が多いことで知られています。町や村での高齢者ケアの取り組みにフォーカスします。
浙江省寧波市寧海県・双林村の眺め(写真提供:寧海在線)
二回目は10月28日~11月4日の広東省を予定しています。広東省も同じく改革開放後、中国でいち早く豊かになった地域です。しかし、自身が豊かになったからと言って、余所を無視するのではなく、貧しいところと一対一のペアを組んで支援するやり方が中国で昔から展開されている取組です。省都の広州市などで料理や家政などの技能訓練を通じた貧困扶助の取り組みを取材します。関係者の仕事や生活、および貧困扶助の支援に寄せた思いに迫ってみます。
そこで、リスナーの皆様にお願いがあります。中国の農村や貧困扶助の取り組み、小康社会についてぜひ聞いてほしいこと、取材してほしい点などを教えてください。メッセージはriyubu@cri.com.cn宛にお願いいたします。皆さんと一緒に取材し、番組作りができることを私たちのこの上ない喜びです。
北京スケッチ・北京国際彫刻公園からCRIを眺める(9月22日、平文智撮影)
<お便りの抜粋>
★東京都大田区 三輪徳尋さん
セルフメディケーションを推進している日本は、医療の現場でも健康関連の民間会社でも、もっと中医学的なアプローチによる養生思想を取り入れてゆくことが必要に思います。ウイルスなどに感染しずらい体質に変えてゆくこと、病気に対する抵抗力を高めていくことで健康寿命を伸ばすことは、高齢化社会となった今の日本にはとても必要なことで、養生思想はとても大切な考え方だと思います。まずは、冷たい飲み物を控えて、公園で朝から気功や太極拳をしてみるとか・・・。白書でも取り上げられた高齢化社会にとって「養生思想」はこのさき中国、日本双方にとって大きなビジネスチャンスになるように思います。
★名古屋のゲンさん
小林マンガ、HPで見ました。本当に才能とユーモアにあふれた方なんですね。スマホを場所を変えていじっているだけで、どこへ行っても同じ事してるってのは思わず彼と視界を共有した気分になりました。だって、そんな人、日本にもとっても多いですもん。
(仮訳)どんなに平凡でも、誰だってまちがいなく限定盤!(提供:小林漫画)
先回の鍾南山先生に続いて、張伯礼先生の人民英雄賞も素晴らしいですね。武漢へ向かう飛行機の中で携帯100台に手配する仕事をはじめられたというエピソードや、武漢で胆嚢炎の手術をしながらも、すぐ平常を演じて会議もこなし、西洋医学、中医学の見識を噛み合せて、適切な治療で成果をあげられたのですね。医学生の奨学金を提供したり、「武漢に胆を置いてきたので、肝胆相照らす関係になった」というユーモラスなことをおっしゃったりするのは冷静で強靭且つ優しいお人柄なんだなぁと感心しました。
CRIインタビューで、中国日本商会主催の、「中国経済と日本企業2020白書が出来るまでのいきさつを知り、あらためて、コロナ禍の中のビジネスに携わる皆さんの過酷な日々を思いました。毎年のように白書を予定通り出すか、コロナ下での状況も含めて2か月遅れで最新の情報を出すかという決断を迫られる緊迫する場面があったことを知りました。
医療もビジネスも、何事も、人間はドラマのるつぼにいるのだなぁと、しみじみ思いました。
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この番組をお聞きになってのご意見やご感想をぜひお聞かせください。メールアドレスはnihao2180@cri.com.cn、お手紙は【郵便番号100040 中国北京市石景山路甲16号中国国際放送局日本語部】もしくは【〒152-8691 東京都目黒郵便局私書箱78号 中国国際放送局東京支局】までにお願いいたします。皆さんからのメールやお便りをお待ちしております。