北京
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23/19
今年の国慶節は19年ぶりに中秋節の祝日と重なったことで、10月1日から8日間の大型連休になる。中国の観光市場は回復基調にあり、この連休にはおよそ6億人が観光に出かける見通しだ。新型コロナウイルス対策の常態化する中国での初の大型連休に、観光業の対応が国内外からの注目を浴びている。
中国文化・観光部は15日に「2020年国慶節・中秋節大型連休期間のコロナ抑制・対策に関するお知らせ」を発表し、新型コロナ対策と安全責任を第一に置きつつ、公共サービスおよび文化・観光市場の秩序を維持すると同時に、観光業の回復を促進する方針を示した。また、秋冬の観光期間における開放と管理をバランス良く推進して、来場者や利用者の割合を最大許容量の75%以下に抑えるよう強調した。
これに受けて各地の観光業界からは、市場の回復に期待する声と同時に、「大きなプレッシャーを感じる」との声も挙がっている。連休の盛り上がりが確実となっていることを背景に、「新型コロナ対策の常態化」と「秩序立った開放の実施」を並行して進めることが求められている。
すでに各観光地では人数制限、予約制、ピーク時間の調整などの防疫措置が取ることで、観光市場の復興と信頼性の向上に努めている。国内由来の新規感染者ゼロが1カ月以上続く今だからこそ、新型コロナ対策の手を緩めてはならない。むしろ、コロナ禍を契機として、感染症予防、計画的な旅行、食品の浪費防止といった良好な習慣の意識を高めていくべきだろう。より安心で安全な新しい観光スタイルが生まれ、内需を強力に引き出していければ、国内観光の質は向上し、経済の復興が促進されることが期待できる。(CRI日本語部論説員)