北京
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中国では毎年二十四節季の秋分の日は豊作の祭りとして祝われます。この祝日には全国各地の農家たちが豊作を祝うためにさまざまな祝賀行事を行います。今回の中国メロディーは引き続き中国の少数民族の豊作まつりの伝統行事と歌をご紹介しましょう。
イー族の新米の賞味祭
中国西南部の雲南省祥雲県に暮らすイー族の人々は毎年旧暦8月15日前後、稲刈りの時に「賞新祭(新米の賞味祭)」を行います。農家たちはつきたての新米やごちそうで祖先と神様を祭り、来年の五穀豊穣を祈ります。祝日期間、農家たちは市へ行って、生産と生活の用具を購入し、翌年の春耕に備えます。
食物が身を養い、歌が心を養う
中国広西チワン族自治区に暮らすチワン族の人々は毎年旧暦9月下旬、二十四節季の霜降の時期になると、半年余り苦労して働いた農家たちがつきたての新米で作った美味しいおもちやみりんで客をもてなします。
このような親戚や友人が集まるパーティーでは歌好きなチワン族の人々が歌を歌って興を添える習わしがあります。また「食物が身を養い、歌が心を養う」、「客があれば必ず酒があり、酒があれば必ず歌がある」という諺もあります。
パーティーでまず主人が情熱溢れる酒歌を歌いながら客に酒をすすめ、先祖の世話と親友の助けに感謝します。一方客も歌で主人の勤勉さをたたえ、来年の豊作を祈ります。祝日やおめでたい時に酒と酒の歌はチワン族の人々にとって欠かせないものです。
プイ族の豊作まつり
中国西南部貴州省に暮らすプイ族は毎年旧暦7月7日に伝統行事を行い、豊作まつりを祝います。これは若い男女にとってカップルを探す絶好のチャンスです。この時期は新米を収穫する季節で、プイ族の村の至る所で米つきの音が聞こえ、そのリズムが耳に心地よく、まるで美しい田園協奏曲のようです。
早朝、プイ族の若い男女は湖の畔に集まって、伝統楽器の三味線の伴奏の下でラブソングを歌ったり、意中の人を探したりします。 もし、娘たちが歌を通じて好きな人を見つけたら、その男性に餅をあげたり、「好花紅」という歌を歌ったりして愛を伝えます。プイ族の「好花紅」という歌は恋人同士が歌うもので、その美しくて、味わいのあるメロディーは恋人への深い愛を表しています。
番組の中でお送りした曲
1曲目 赶圩归来啊哩哩(市から帰るアリリ)
有名なイー族の民謡で、祝日にイー族の娘たちが一緒に市に来て、好きな布地や工芸品を買いながら談笑している光景を歌っています。歌の中によく出てくる「アリリ」はイー族の女の子という意味があります。
歌詞:
アリリ アリリ
市から帰るアリリ
日が西の山に沈むよ アリリ
市が終わるよ アリリ
喜んで家に帰るよ アリリ
蜜のような幸せな生活よ アリリ
2曲目 壮族酒歌(チワン族の酒の歌)
歌詞:
親愛なる友人よ
チワン族の人が酒を勧めるなら歌を歌いなさい
歌声が酒と伴い
客が多いほど心が暖かくなる
客が訪れ
迎えのお酒を捧げ
チワン族の心が杯いっぱいにこもっている
3曲目 好花紅(美しい花)
この歌はプイ族の恋歌です。
歌詞:
山の花は誰のために開くのか?
山を越えて誰のためにくるのか?
見渡す限り一面の青い海
赤い花が海の中で咲いている
山の花は誰のために開くのか?
はにかんで恋人が来るのを待っている