北京
PM2.577
23/19
今年は国連創設75周年に当たる。そんな年に史上最悪の世界的な健康危機を含め、一連の大きな試練を迎えている。これらの危機によって世界が協力を強めてより緊密に結びつくのか、それとも分断と不信が増加するのか、世界の人々は議論を繰り広げている。言うまでもなく各国・地域が手を携えて協力を強め、多国間主義を貫いていくことこそ、世界的な試練に対応でき、私たちが望む未来に通じる正しい道となるだろう。
新型コロナウイルスの感染者がすでに3000万人を超え、いまだに毎日数十万人のペースで増え続けている。こうした深刻な状況を前に他国に支援物資を送ったり、医療チームを派遣したりする国もあれば、国際組織からの脱退を宣言し、自国の対策の不備を他国に押し付け、一国主義に執着する国もある。事実で示されているように、感染症や気候変動、環境汚染など、いずれも世界的な試練において、どの国も一国だけで対応できるものではない。深刻な世界レベルの試練は、世界各国・地域の人々が手を携え、協力・対応して初めて乗り越えられるだろう。国連はまさにこうした時に相互の協議と協力を訴える多国間主義を貫く旗印である。
現地時間21日、国連本部で行われている国連創設75周年を記念する高官級会合では各国の首脳がリモートで参席し、講演を行った。このような会議そのものが各国に協議と交流の舞台を提供するものである。多国間主義が改めて強調され、国連を中心として、各国・地域が加わるグローバルガバナンスがより強まるものと見込まれる。
習近平国家主席は同日、国連でビデオ演説を行い、「グローバルな課題は日増しに増えており、それらは対話と協力によってのみ解決できる。人類は緊密に繋がる新時代に入り、各国の利益は互いに関連し、運命は緊密につながっている。世界的な脅威や課題には強力な世界的対応が必要である」と強調した。その上で、新型コロナ感染症対策への支援として追加で5000万ドルの提供、発展途上国の経済発展を支援する南南協力の信託基金の設置、二酸化炭素排出量の減少計画などを発表した。
各国が多国間主義を認め、それを実行に移し、世界のすべての力を合わせてこそグローバルな困難を乗り越えることができ、美しい未来が開かれる。世界はまさにこのような時期に来ている。(CRI日本語部論説員)