北京
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23/19
新型コロナウイルス感染症は依然として世界で猛威を振るっている。世界保健機関(WHO)の統計によると、13日だけでも新型コロナウイルス感染者が30万7931人増え、感染症発生以降、1日の感染者数増加の最大記録を塗り替えた。現在、確認されている感染者数は2863万7952人、報告された死亡者数は91万7417人に達した。
一方、中国ではここ最近、ごく少数の輸入症例が局地的に見つかっているが、それを除けば本土の感染者は見当たらない。中国国民の生活はほぼ普段どおりに戻っているところだ。これは中国の新型コロナウイルス感染症の予防と抑制策がもたらした成果といえるだろう。このうち、中国が開発したワクチンも大きな役割を果たしている。
国薬グループ中国生物技術株式会社が開発した2つの新型コロナウイルス用不活化ワクチンは国の「ワクチン管理法」に基づき、厳正な使用手続きを経て緊急に使用され、数十万人に接種された。接種の対象は感染者を治療する医療従事者、航空、鉄道、飲食業などのサービス業の従業員、感染症リスクの高い国にいる外交官、関連機関や中国企業海外支社の駐在員らだ。ワクチン接種から数ヵ月が経ったが、感染者もなく、明らかな副作用も見られていない。特に、海外に派遣された数万人の接種者は1人も感染していない。これは中国が開発したワクチンの有効性を証明している。
中国生物技術株式会社が開発したワクチンの第3相臨床試験は国内をはじめ、アラブ首長国連邦、バーレーン、ペルー、モロッコ、アルゼンチンなどの10の国で行われている。中国の科興控股生物技術は、ブラジルのサンパウロ市、ブラジリアなど11ヵ所9千人を対象に、第3相臨床試験を行っているところだ。サンパウロ州のドリア知事は9日、「臨床試験で有望な結果が示された。早ければ12月にもブラジル国民が接種できるようになるかもしれない」と述べた。
このような形で開発されたワクチンは中国で使用が許可されれば、これらの国々でも迅速に用いることが可能になる見込みだ。中国は、これまでに重ねてきた感染症の予防と抑制策を国際社会と共有するほか、ワクチン開発においても世界各国と協力して世界の新型コロナウイルスの撲滅に取り組んでいる。(CRI日本語部論説員)