【CRI時評】「科学を人質に取る政治」が米国のコロナ封じ失敗の根源

2020-09-15 14:10  CRI

 米国で新型コロナウイルスの累計感染者数が650万人に迫り、死者数も20万人に迫っていることについて、タイム誌はこのほど「アメリカの失敗」と嘆いた。CNNがカリフォルニア大学バークレー校公衆衛生大学院の研究報告を引用して伝えたところによると、米国の実際の感染者数は確認された症例数の3〜20倍の可能性があるという。この結論は、米国の症例数が予想をはるかに上回るとする米疾病予防管理センター(CDC)が7月下旬に発表した調査結果を裏付けている。

 世界唯一の超大国である米国の感染症対策はなぜそれほどまでにひどいのか。感染症発生以来の米国の政治家のさまざまな対応を見れば、その根源は「政治が最初から科学を人質に取っている」ことにあると容易に気づくだろう。

 感染症との戦いできわめて重要なのは情報の透明性だと多くの衛生専門家が指摘しているが、米国政府の目には、真実を隠すことで感染拡大を食い止められると映っているようだ。国民が真実を知るのを妨げるため、必死になって科学者を抑圧し、国内の衛生当局が声を上げるのを妨害し、信じられないほど反知性で反科学的な傾向を見せている。責任を回避し、矛盾をそらすために、米国の政治家にとって欠かせないのが「責任転嫁」だ。そうした不条理な行動が、米国の防疫を深い淵に落としている。

 米国の政治家が、自分だけの利益のために、「科学を人質に取る政治」を用いて私利を生命よりも優先させていることが、米国民の命を無駄に失わせ、米国社会の分断を激化させ、国際イメージをさらに崩壊させていることを、人々はますますはっきりと理解するようになってきている。政治上の私利のために国益や人々の命を人質に取る政治家は、いったいどんな顔で「米国を再び偉大にする」と主張するのだろうか。(CRI論説員)

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