【CRI時評】米国の利益を裏切っているのは君子ヅラした政治家たちだ

　現地時間の20日、かつての「ホワイトハウスの参謀」、スティーブン・バノン前首席戦略官が米国南部国境の壁建設支援を名目とした資金集めに関する容疑で逮捕された。「冷戦の生きた化石」の異名を持つこの極右のポピュリストは、トランプ大統領とその壁建設政策への支持をしきりに口にしながら、その陰では金銭を着服して私腹を肥やし、ホワイトハウスの壁の隅をほじくっていたのだ。

　2018年の暮、バノン等は国境の壁建設に取り組むクラウドファンディング・プロジェクト『ウィ・ビルド・ザ・ウォール』を立ち上げた。AP通信の報道によると、バノンはこのクラウドファンディング活動を通じて、数十万人から2500万ドルにも達する献金をだまし取ったとされる。だが、米国のある調査機関のレポートでは、この壁は完成後たかだか数ヶ月で「河川水による侵食」の深刻な兆候が現れており、悪くすると倒壊の恐れがあるという。

　この「手抜き」工事に対して、多くの米国メディアがニューヨーク州南部地区連邦地検の起訴状を引用し、バノン等は集めた資金のすべてを壁建設に使ったわけではなく、一部を懐に入れ、「旅行やホテル代の支払い、物品購入やクレジットカードの債務返済などのさまざまな個人的支出に充てた」と報じている。

　この事件は、米国の一握りの反中政治家が表面では派手に立ち回りながら、その内実は人には言えない個人の秘密を隠し持っていることを極めて皮肉な方法で実証した。彼らは米国の国家利益と民衆の利益を絶えず蚕食しながら、自身の野心、私欲を満たしているのだ。（CRI論説員）