北京
PM2.577
23/19
米国のトランプ政権は米国内の大学などで中国語を教えている孔子学院を「中国の政治的宣伝を行なっている」として、「外交機関」に認定すると発表した。
孔子学院は中国語や中国文化を伝えるため、中国政府が各国の大学などと協力して設けている教育機関であることに疑いの余地はない。その教育目標は増え続ける米国民の中国語と中国文化を知る願いと合致するものである。現在、米国には計81カ所の孔子学院と13の孔子教室が設立されている。
政治的な宣伝を口実に正常な交流を阻むことは今回が初めてではない。トランプ政権は2月と6月、新華社などの中国の主要メディアに対しても、「外交使節団」に認定し、保有資産や記者の個人情報などの届け出を義務付けていたことがある。しかも、その前から孔子学院を「カード」として切る兆しもあった。米国の政治家はいわゆる「スパイリスク」や予算などを理由に、大学に設けられている孔子学院の閉鎖を脅かしていた。孔子学院で教える中国語、餃子作り、書道、漢詩、太極拳などが「スパイリスク」に関連する証拠はどこにもない。
面白いことに、このほどCNNは、「トランプ大統領は大統領選の民主党候補指名を固めたバイデン前副大統領について、中国に対して弱腰だと批判し、バイデン氏が当選すれば米国民は中国語を習得する必要に迫られるだろうと主張した」と報じた。
感染症の責任を中国へなすりつけ、文化交流を妨げ、メディアと文化交流機関に汚名を着せる最終目的はトランプ氏の大統領再任なのだろうか。そうであるならば、筋が通らなかったことには納得がいく。昔の超大国だった米国の度量が世の中にさらされるに違いない。(CRI日本語部論説員)