北京
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中華老字号巡り「恒順香酢」
お酢は中国人の食卓では欠かせない調味料です。江蘇省の鎮江市にある恒順香酢は中国の南方地域を代表するお酢です。鎮江市周辺で栽培されたもち米を原料にして、酒造り、モロミ作り、モロミの濾過という3段階、大小およそ40以上の工程を経て、60日の歳月の後に恒順香酢が仕上がります。
その後、酢を過熱してから特性の陶器に入れ、風通しの良い場所か露天に半年以上、置いてから出荷できるようになります。貯蔵の時間が長ければ長いほど、恒順香酢は美味しくなります。原料がもち米の香酢は、原料が高粱である北方の陳酢に比べて、酸っぱさの中にちょうどいい甘さがあるという特徴を持ちます。
関連資料によりますと、1840年に丹徒(現在の鎮江市丹徒区)出身の朱兆懐は「朱恒順糟坊」を創立しました。最初は百花酒という黄酒(日本では「紹興酒」と呼ばれる)を作り、主力商品として販売しました。1850年、酒糟に脱穀した米の殻を入れて発酵させ、酸っぱくて甘い液体=酢を作りました。酢の生産がうまくいってからは、朱兆懐は店の名前を「朱恒順糟淋坊」へと変えました。これは鎮江最初の酢の生産工場の前身となっています。
酒と酢を作ることに成功した後、朱兆懐とその継承者は味噌、醤油、さらに漬物を次々に開発しました。180年の歴史ある恒順香酢の詳しい内容については、是非、この時間の番組をお聞きください。(まとめ:任春生)