【CRI時評】中印の国境地帯平和維持への歩み寄りは双方の利益に合致する

2020-07-07 21:29  CRI

 今年4月以来、中国とインド国境地帯西部のガルワン渓谷での衝突事件が国際社会からの広い懸念を呼び起こしている。中印国境問題の中国側特別代表である王毅国務委員兼外交部長は5日夜、インド側の特別代表であるアジット・ドヴァル国家安全保障顧問と電話会談を行い、現在の両国国境地域での事態の緩和について4点の合意に達した。

 合意には「両国指導者が達した重要な共通認識の遵守」、「両国間で国境問題に関して締結された一連の協定合意の遵守」、「特別代表の会議によるコミュニケーション強化」、「双方の最前線部隊の速やかな撤収実現の同意」が含まれる。中国とインド双方が幾度かに及ぶ協議を経て、こうした合意に達するのは決して容易なことではなく、双方が対話、協議を通じて隔たりを解決しようとする決心を示したものだ。

 中印両国は重要な隣国であり、その国境地域の平和安定は双方の共通の利益に合致する。二つの世界最大の発展途上国と10億人を超える人口を抱える新興市場国として、中国とインドが国境地域の平和と安寧を維持することは非常に重要だ。発展と振興の実現は中印両国が現在最も優先する事項であり、双方ともに求めているものだ。特に新型コロナウイルス感染症が全世界に蔓延している現状で、インドを含む多くの国々が感染症の予防・抑制活動と経済再開の圧力に直面しており、中印関係の安定化につながらないいかなる行為も火に油を注ぐものとなる。

 別の面では、中国とインドという「引っ越すことのできない隣国」は共に世界経済成長の重要なエンジンであり、国際法を基礎とする国際秩序を擁護し、促進する上で広範な利益を共有している。この意味で、中国とインドの双方が違いを適切に解決し、対話を強化することは、地域と世界の平和と安定の維持にも役立つものだ。(CRI論説員)

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