【観察眼】責任を負う国、予防・抑制に専念

2020-06-16 17:56  CRI

 北京市では、6月11日から100以上の人が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。これを受け、北京市各レベルの政府は、今回のウイルス発見地と出入りした人々を対象に、PCR検査の実施を開始し、感染者をいち早く見つけ、治療し、感染を撲滅しようと取り組んでいる。

 これまでの55日間、北京では新型コロナウイルス新規感染者が現れていなかった。現在の状況は、北京市や全国国民の神経を再び尖らせた。ウイルスは一体どこからきたのか、北京市疾病抑制センターは「ウイルスの遺伝子配列分析によって、ウイルスは海産物か肉類などを通して伝播してきた可能性があると大まかに判断できる。しかし、結論はまだ出せない」とした。

 北京市が科学的根拠に基づいて慎重に結論を出したこととは対照的に、米国のトランプ大統領やポンペオ国務長官は事実無根の発言をしている。彼らは、これまでに中国が新型コロナウイルスの発生源だと繰り返し主張していたが、確実な根拠を示すことはできなかった。このような厚顔無恥な発言は世界大国の指導者が本来するべきことではないはずだ。

 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、世界の新型コロナウイルスの感染者は16日、累計800万人に達した。そのうち、米国の感染者は210万人を超え、死者は11万人以上に達し、いずれも世界最多の国となっている。この状況の下、トランプ氏は個人の私利を捨て、着実に大統領の職責を果たし、国内の感染症の予防と抑制に専念すべきではないか。これこそ、世界大国・米国の指導者の本来の姿なはずだ。

 去年末、国内で発生した新型コロナウイルス感染は、一連の戦略的施策の下、3カ月間で抑えることができた。この数日、北京で起きたウイルス感染は、これまでの感染症との戦いで得た経験からすれば、おそらく近いうちに収束するだろう。これこそが責任を負う中国が世界に見せる姿だ。(CRI日本語部論説員)

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