北京
PM2.577
23/19
担当:王小燕、斉鵬
復旦大学付属華山病院感染症科の主任で上海医療救助専門家グループ長の張文宏氏
北京は連日、最高気温が35℃前後の暑い日が続いていて、今週月曜日の最高気温は38℃にも上昇しました。今日は雨が降ったため、涼しくなって30℃に下がったものの、明日はまた35℃の猛暑日を迎えるそうです。
新型コロナ予防のため、マスクをつけている毎日ですが、暑い日のマスク着用は苦しい時もありますね。特に外を長時間歩く場合、マスクをずっとつけていると熱中症になりそうな気分にもなります。時々、人のいない日陰でマスクを外して涼んだり、水分をしっかり補給したりしましょう。
さて、今週の番組は前半、後半と分けてお送りします。前半は新型コロナ対策に関する中国の最新の動きをご紹介します。後半の「旬な話題」は先週に引き続き、「民法典」にスポットを当て、王小燕さんと梅田謙さんのトークで「『民法典』を通してみる中国の今」の後編をお届けします。今週は民法典が作成されるまでのプロセスとその中で映し出された社会の変化、人々の意識や考え方の変化を紹介し、肖像権やプライバシーの権利、居住権の確立などにフォーカスします。
<お便りの抜粋>
★東京都大田区・三輪徳尋さん
今日は梅田さんとのやりとりを楽しませていただきました。法典についてのお話はとても分かりやすく、さらに法典に対する関心が強まりました。最後まで読むぞ!という気持ちが強くなりました。
話題となっていた離婚のクーリングオフは離婚の歯止めになるのか?やはり注目される話題の法律なのだと思います。社会が複雑になって、家族のあり方なども時代に合わせて変わっているものと思います。そのような状況で、日本の民法は1896年に制定されて、120年もの間にほとんど改正されていません。時代に合わせた多種多様な家族の形が法律で認められるようにしていくことが必要だと思います。
今回、中国政府が国民法典として、幾つもの法律を時代に合わせて、新たに体系的に編纂しなおして、民法がより発展したことは素晴らしいことと思います。憲法を改訂しようとする前に、日本も「庶民が理解することができ、問題があれば民法典を調べれば解答を得ることができる」現代語を使った新しい民法を編纂しても良いのではと思います。
★名古屋・ゲンさん
「民法典」は世の中の暮らしをよくしていく法律だそうですが、具体例の「ライブ発信者へのおひねり」とか、「離婚の冷静期間」とか、笑ってしまいました。一昔前だと、わけが分からない法律でしょうが、法律もまた、生ものなんだなぁと思いました。
44.1%の離婚率であれば、「まあまぁまぁ、落ち着いて落ち着いて……」と法律さんも言いたくなりますよね。そもそも私たち人間は何のためにこの世に生まれてきたのでしょうか?突然、芥川龍之介の「河童」に出てくる話を思いだしました。父親が生れかかっているおなかの子供に電話をかけるように「お前はこの世界へ生れて来るかどうか、よく考へた上で返事をしろ。」と質問します。そのうち、結婚して子供が出来たら、大きな声でおなかに尋ねるべしという法律ができるかも知れませんね。合理性を追求すると、そうなるのではないかと、コロナで自宅でじっとしていると、想像力がたくましくなって困ります。
CRIインタビュー、社会科学院の楊さんのお話、中国の今の現状がよく分かりました。本当にいまこそ各国が協力すべき時ですね。連帯か分離かという二者択一ではない、新冷戦にはならないというお話を興味深く聞きました。本当に私たちは共有すべき責任を持っています。国際関係の地域化、域内の依存度を考えれば、日本と中国は競争と協調をうまく回して仲良くやっていかねばなりません。
楊さんは、最後に日本人リスナーに「皆さん、ごきげんよう!」と、おっしゃいました。温かくて、優しい隣人という印象が残りました。
★神奈川県・久保孝雄さん
2020年を「人類運命共同体元年」と名付けられた楊先生のお考えに大賛成です。「アジアの世紀」の著者バラク・カンナは「第1回一帯一路国際フォーラム」が北京で開催された2017年を「アジアの世紀の幕開け」と呼びました。私もこのフォーラムを「ユーラシア時代への第1歩」と書いたことがあります。人類運命共同体は習近平主席が2013年に提唱されて以来、国際社会に徐々に受け入れられてきていましたが、コロナ危機が全人類規模で広がるにつれ、一気に現実のものになって来ました。中国が199の国にコロナ救援物資や医療チームを派遣したのはその実践にほかなりません。
またグローバリズムは変化を迫られるが消えはしない、変化の一つの方向は地域重視だと言う楊先生のお考えにまったく同感です。これまでのグローバリゼーションはアメリカニぜーションの傾向が強く、世界企業が栄え、格差が広がり、多くの小国や地域が疲弊して来ました。これからはグローバリズムとローカリズムを結合したグローカルな世界にしていかなければと思います。
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