北京
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中国南西部にある四川省涼山イ族自治州の阿土列爾という村は古くから「崖の上の村」として知られています。この村は2016年まで、村人は藤の蔓や木の片で作られた梯子を利用して高さ800メートルもある断崖絶壁を上り下りしていました。
交通の不便は、地元の貧困を引き起こした主な原因でした。
道路は崖の村の発展のネックで、
地元の人々にとって貧困から抜け出す上での難題でもあった
2016年、地元政府は100万元を拠出して、200日間をかけて蔓と木で作られた梯子を鉄筋の梯子に作り変えました。
改築後の鉄筋の梯子
その後、村には水道が引かれ、安定した電力供給も確保され、携帯電話の電波もカバー、ブロードバンドが導入されました。もともと交通が不便なために鉄筋の梯子まで整備したこの村は一躍して人気の観光スポットに変身しました。去年1年だけでも、約10万人の観光客が村を訪れたそうです。
ところで、鉄筋の梯子はあっても、村人の生活は依然として不便であったため、地元政府は移転による貧困脱却対策の一環として、村の84世帯を県都がある町に引っ越しさせました。
崖の上の村から引越し作業を行なう村民たち
移転先である県都所在地の新しい社区(コミュニティ)
新居に入居した村人たち
ここ数年、阿土列爾村は観光業のほか、地元政府の支援の下、オレンジや山椒やオリーブなどの栽培を始め、1人あたりの年間所得は2014年の約2000元から2019年の約6000元にまで増えたということです。(藍、Yan)