北京
PM2.577
23/19
ポンペオ米国務長官は先日、中国台湾地区の指導者蔡英文の就任を祝福する声明を発表し、いわゆる「総統」という呼び方をするとともに、米国と台湾の「パートナーシップ」などとざれ言を言っている。米国務長官が台湾地区の指導者の就任を公開で祝賀したのはここ数十年では初めてだ。ポンペオ氏のこのデタラメな行動は一つの中国の原則と中米間の三つの共同コミュニケの規定に著しく違反し、中国の内政に乱暴に干渉するもので、中国に対する公然の挑発であるばかりか、個人の利益を得るためにリスクを犯す危険も顧みず、米国の国家利益を賭けた「政治的ギャンブラー」の心理をまたしても暴露したものでもある。
現在、米国の感染症予防・抑制活動が甚だしく混乱している中で、ポンペオ氏らが台湾問題に対する喧伝にいっそう力を入れているやり方は、視線をそらし、国内の課題を転嫁し、中国に対して強硬姿勢を示すことで大統領選での自陣営の得票につなげ、絶えず膨れ上がる個人の政治的野心のためのよりどころを蓄積することだ。
ポンペオ氏が行っている一連の奇妙なこと、悪辣なことはこうした政治的計算に基づいている。この人物は米国で猛威を振るう感染症に対しては米国民の生命をまったく顧みず、逆に米国のトップ外交官としての役割を利用して至るところで他者に銃口を向けて攻撃し、驚くような発言で感染症と戦う国際的な協力をぶち壊している。
現在、米国の新型コロナウイルス肺炎の感染者数は累計で154万人を突破し、死亡者数は累計で9万3000人を超えて、感染症の深刻さはすでに政治家たちのでたらめな攻撃で覆い隠せるものではなくなっている。米国民の生命に対する冷酷無情さについて、「ワシントン・ポスト」は、ポンペオ国務長官はホワイトハウスで人に媚びへつらうことに多くの時間を割いており、これぞまさしくポンペオ国務長官が米国政府内で現在の地位を固めてきた鍵だと指摘している。
最近、ポンペオ氏は記者会見で、米国務省のスティーブ・リニック監察官の解任騒動について、その理由は、彼の仕事上の業績が満足の行くものではなかったために、自分がトランプ大統領に解雇するよう進言したためであると認めた。だが、米国メディアの報道では、スティーブ・リニック監察官はこれより前、ポンペオ氏の権力乱用と権力を利用して私利を謀ったことに対して調査したために解雇されたとしている。
さらに多くのスキャンダルが次々に暴露されている。最新のABCニュースは、ポンペオ国務長官とその妻が2018年から公金を使っていわゆる「マディソンディナー」を定期的に開催してきたと報じている。このディナーは米国のジェームズ・マディソン元国務長官(第4代米国大統領)にちなんで名付けられたもので、彼は在任中、各国の外交官を招いて意見交換をする習慣があった。だが、調査の結果から見ると、ポンペオ長官のディナーに招かれたゲストの半分以上はビジネス界、メディア、エンターテイメント界の大物で、外交官あるいは外国の政府関係者はわずか14%だった。
この行為は米国国内ではポンペオ国務長官が連邦政府の資金を使って資金提供者と支持者を獲得し、いつの日か大統領の座を射止めるための布石だと見なされている。善悪は最後にはきっと報いが来る。ただそれが早いか遅いかだけだ。歴史はポンペオ氏のような跳梁する小物に対して公正な審判を下すだろう。(CRI論説員)