北京
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3月31日 CRIの中庭に咲く桜(撮影:燕)
4月1日 CRIの中庭に咲く桜(撮影:燕)
CRIの中庭には、長野のリスナーさんから寄贈されたソメイヨシノが今年も健気に花を咲かせました。見頃は先週末で、今週は週明けから少し散り始め、花吹雪が楽しみです。また、北京一の花見名所である玉淵潭公園でもきれいに咲き誇っています。写真は北京放送OGの平文智アナの撮影です。
3月29日 玉淵潭公園の春(撮影:平文智)
3月29日 玉淵潭公園の春(撮影:平文智)
今週の番組は、最近届いたお便りの紹介に続いて、「コロナウイルスと戦う最前線」では、2か月余りの封鎖が解除され、市民生活や企業の生産活動の再開が進む武漢市と湖北省の様子を紹介します。そして、中国製医療物資の品質問題についてフォーカスします。後半の「新型コロナとの戦いでつながれた中日の絆」では、2月初めに日本から中国に寄贈用のマスクを北京に持ち帰ったのに続いて、今は北京から日本にマスクを届ける呼びかけを始めた谷岡一幸さんにお話を伺います。
<新型コロナと戦う最前線>
新型コロナウイルス感染症の最初の震源地である武漢と湖北省は、これまで2か月余りにわたる、ロックダウン(都市機能の封鎖)等といった厳格な措置により、省内での感染経路がほぼ遮断されました。
湖北省は18日以降、23日に新たに1人の感染が確認された以外、新たな感染者は報告されていません。感染状況の改善を受け、湖北省政府は、武漢の感染リスクへの評価を「高」から「中」に引き下げました。
湖北省25日から交通制限解除、武漢市は4月8日から
25日零時から、武漢市を除く湖北省の各地域では、湖北省から省外に出る道路の規制が解除されました。
湖北省から省内へ移動する場合は、湖北省発行のデジタル健康証明(赤、黄、緑3色のQRコードを利用して個人の健康状態を証明するもの)の“緑の証明”(健康良好)の提示が求められます。
なお、武漢市と市外を結ぶ交通は来週、4月8日から封鎖が解除されます。
市内交通については、武漢市は25日、合わせて117本のバス路線を再開し、市内を走るバス総路線の約3割に当たります。さらに、28日からは地下鉄の6路線も再開しました。
空の便も再開
29日零時から、湖北省は武漢の天河空港を除いた省内の空港の国内旅客便の運航を再開しました。武漢天河空港の国内旅客便の運航は4月8日零時から。
一方、感染の予防・抑制のため、湖北省各地の国際便や香港・マカオ・台湾との旅客便、経由便を含む北京との旅客便はしばらく運航を見合わせることになっています。
「中欧班列」、通常運行を再開
新型コロナウイルスの感染拡大で、運行が中断されていた中国の武漢と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列(武漢)」が28日から通常運行を再開。同日午前10時、コンテナ50個を積載した初の便が発車。約15日間でドイツのデュースブルクに到着。
医療用の不織布やテーブルクロスなど欧州を支援する物資が全体の約4割を占めています。ほかには、自動車部品、電子機器、光ファイバー、ハンガリー・サルビア鉄道建設に使われる物資も。これらの貨物は目的地のデュースブルクに到着した後、ドイツ、フランス、ハンガリー、チェコ、ポーランドなど各国に振り分けられます。
無症状感染者数、31日から毎日公表へ
終息に向かいつつある中国の予防・抑制にとって、新たな隠れたリスクと危険が懸念されるようになっています。それは、無症状感染者の存在と、退院後の患者で再び陽性反応が出た患者がごく一部報告されていることです。市民の懸念に対して、国家衛生保健委員会は31日から、「無症状感染者」を毎日公表するようにしました。その発表によりますと、3月30日時点、国内で経過観察を受けている無症状感染者は1541人で、その中海外からの入国者が205人となっています。なお、海外から中国へ入る入国者で、感染が確認された人数は、30日で771人に達しました。
中国製医療物資、「品質問題は決して容認せず」
一部の国から、中国からの支援物資や中国から購入した感染対策物資の品質に関してクレームが上がったことを受けて、外交部の華春瑩報道官は30日の記者会見で、「中国は他国を支援したいという誠意を持っている。問題があった場合は、事実に基づいた姿勢で問題の解決をはかり、決してそれを政治化してはならない」と求めました。
華報道官によりますと、最近、多くの国が中国から医療物資の購入を発注しています。中国は、国内の需要を満たしたうえで、基準に合致した信頼できる企業の輸出を支持し、生産、輸送、通関など各プロセスで利便性を提供しています。また、外交ルートを通じて、購入の意向を示した場合、中国は基準に合致した企業のリストを紹介しています。これまでのところ、こちらのルートから輸出された物資には品質の苦情が上がっていないということです。
一方、スロバキア、フィリピン、オランダなどの国が中国から購入した医療物資に品質問題があるというクレームに対して、華報道官は、「中国の関連国家の駐在機関はいち早く検証して、いち早く回答した」と述べました。
中でも、スロバキアで出た検査キットの信頼性問題について、中国側の企業に確認したところ、初歩的な判断として、医療関係者が従来の核酸試薬の検出法で購入した抗原試薬キットを使ったため、結果の不確定性を招いたということです。
また、フィリピン保健省の関係者は29日、中国製検査試薬の正確性を疑問視した前日の発言について、「プライベートファンドがフィリピンに寄贈する予定の試薬だ。それをフィリピン熱帯医学研究所(RITM)が初歩的な審査を行った結果、検査結果は不安定だったため、引き続き審査を続ける必要があると結論づけた。その結果を受け、寄贈元のファンドは信頼性が確認された製品を購入して寄贈しました。
なお、これに先立って中国政府からフィリピンに寄贈した中国の会社2社で製造された、計10万2千人分の検査キットは、精度は世界保健機関(WHO)が提供した試薬と同じ検査の結果が示されているということです。フィリピン当局は、前日の発表で混乱を招いたことで謝罪をしました。
さらに、オランダの高官が「中国から輸入したマスクは安全基準に達していない」と指摘した件については、オランダ衛生省が確認したところ、該当のマスクはオランダが自国のエージェントを通じて購入し、重症患者の治療現場には適さないタイプのものでした。現在、防護の度合が一段と低い現場での使用について、専門家の判断に委ねているところだということです。
なお、中国商務部が30日、医療物資の輸出で品質問題が摘発された場合、中国は厳しく取り調べ、法に基づいて処罰を行い、決して容認しないことを改めて表明しました。
<最近届いたお便りの抜粋>
★高知県四万十市右山五月町・杉村和男さん
今日(3月30日)、日本を代表するコメディアン、志村けんが、新型コロナウイルス肺炎のため亡くなったという報道がありました。子供の頃から親しんできた、お笑い芸人でした。
妻が犬猫が大好きで、毎週土曜日、志村けんがレギュラーを務めるテレビ番組「天才、志村どうぶつえん」を見るのが日課になっていました。これまでの番組も多数、録画しています。今までは楽しく見ていたけど、録画した放送が悲痛な番組になってしまったね、と話しています。
衝撃を受けたのは訃報と同時に、コロナウイルスの怖さです。超有名人だっただけに、日本人のウイルスに対する認識が変わりそうです。
さすがに四万十市内でも、量販店では、ほぼ全員、マスクを着用しています。病院を受診する時には、前もって症状を電話連絡してから、来院するようになりました。また、感染リスクを下げるため、病院に行く機会を減らすよう、薬の処方がひと月ではなく、2~3月分が処方されるようになっています。
医療従事者の負担を軽減するためにも、私たちは、自分自身が感染者にならないよう最善を尽くさなければなりません。罹患してしまえば、また多くの人に感染を広げてしまうことになります。患者が増えなければ、医師、看護師も楽になります。とにかく世界中が、このウイルスから収束しなければいけません。
3月25日 四万十市田野川のスミレ(撮影:杉村和男)
添付写真は四万十市田野川で撮影したスミレ(菫)です。菜の花や桜と共に、日本の春を代表する花でもありますね。
★愛知県岩倉市・杁本直正さん
3月29日までアマチュア無線開局45周年記念展を一宮市木曽川資料館で開催して無事終了しました。期間中多くの方が来場されました。中日新聞、朝日新聞に掲載されよかったです。
後片付けをして、切り紙展の準備となりました。展示を全て飾りきれませんでした。明日は休みですので、31日に全て飾り付けをして、4月1日からスタートに備えたいと思います。
31日飾り付けを終了し写真を撮ってきます。とりあえず、今日、アマチュア無線の展示を見に来た方に、取ってもらいました写真1枚ですが、添付します。
誕生日に頂いた切り紙を持っています。上にはテーブルクロス、下は、高橋惠子さんに頂いた切り紙、56の民族の受信確認カード、以前いただいた日本部からの色紙です。(写真提供:杁本直正さん)
【第16回中国の放送局から収集した切り紙展】
開催期間:4月1日~30日(月曜日は休館日)
場所:愛知県一宮市木曽川資料館
★東京都大田区・三輪徳尋さん
武漢で新型コロナウイルスのワクチン開発の臨床試験がすでに開始されたとの発表があり、官民が強く連携をしながら、市民のボランティアの献身的な協力など一丸となって取り組みしなければ、優先的に取り組まれなければならない公衆衛生の問題を迅速に解決できないのだと思いました。
ワクチンの開発には時間も費用もかかり、ワクチンができる頃には、疫病の脅威が去ってしまう。そうなれば、ワクチンも売れず、人の関心も薄れて、投資も集まらなくなる。民間の製薬会社が感染症対策に積極的になれないのも無理はない。株式会社に公衆衛生を担わせることは難しいと思う。儲からないが必要な医薬品を提供する国民のために貢献する公社が必要なのではないかと思います。
(中略)習主席の国賓来日も延期となり、オリンピックも延期になってしまいました。どちらも早期に実現させるためには、一人ひとりが肺炎との戦いを真剣に捉え、無責任で利己的な行動を慎むことがなによりも大事なことだと思っています。
★愛知県名古屋市・ゲンさん
3月24日の放送は迫力がありました。数字ってものすごく説得力があるものですね。
「中国の武漢で新たな感染者が出ていないっていうのは嘘じゃないか」という見方をする人もいて、そういう人たちを跳ね返す内容でした。事実は事実としてきちんとした数字を出していることに信頼を覚えます。80万枚マスクの送り主の王全さんの肉声が聞こえて良かったです。
★東京都・よしこさん
<王事長インタビュー記事へのお礼>尊い精神と行動とで、あたたかな友情を示してくださったこと、心から感謝いたします。過去の歴史から、長い間深い傷や偏見、確執を互いに抱えていた私たちでしたが、今、この困難な時期に、こうして、互いに互いを思いやり、友情の手を差し伸べ、励ましあえることに、胸が熱くなりました。
「礼尚往来」、中国の皆さんからのご恩を胸に刻みました。これからも共に手をとり、困難をを乗り越え、新しい明るい未来を一緒に築きましょう!共に励まし、支えあえる友がいてくれることに感謝!
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