北京
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23/19
特別企画「新型コロナウイルスとの戦い」(その3)
担当:王小燕、斉鵬
特別企画「新型コロナウイルス肺炎との戦い」の3回目です。
まず、最近届いたリスナーの皆さんのお便り、応援メッセージを抜粋してご紹介します。
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<★鹿児島県薩摩川内市 中原翔太さん>
最近の新型肺炎の影響をとても心配しています。本日郵便局にてマスクを段ボールに積めて発送しました。是非、CRIの皆様でご活用下さい。
<★愛知県岩倉市・杁本直正さん>
AちゃんのCHINA NOW 注意深く見聞きしております。看護師のリ カイエンさんと娘さんのお話、感動しました。1日も早く一緒に生活でき、本当に抱き合えることを願ってやみません。
誤った報道に左右されず、手洗い、マスクをして気を付けたいと思います。
<★陝西省西安市・庄苗苗さん>
谷岡一幸様 こんにちは。
CRIで谷岡様のご家族のマスク調達旅行の報道を見ました。
「ありがとう!」と言いたくて、メールをいたしました。
このウイルスが終息して、北京に寄るときに、谷岡さんの料理店へ美味しいものを食べに行きたいと思っております。その時はよろしくお願いいたします。
<★高知県四万十市 植物写真家・杉村和男さん>
16日付けの地元の新聞、高知新聞に、新型コロナ・ウィルスのこと、中国国際放送のことなどを書いて投稿していたところ、採用になり、掲載されました。
500字程度という規定があり、華春瑩報道局長の「ウィルスには感情が無いが、人には感情が有る。病の流行は一時的だが、友情は永遠である」など本当は書きたかったのですが、割愛せざるを得ませんでした。
<★東京都大田区 三輪徳尋さん>
毎日、伝えられるニュースを見ながら、本当に悲しい、悪夢の様な災難に見舞われていることをひしひしと感じています。今は、ただ中国全土で新型肺炎抑制のため尽力されている方々を信じ、懸命に疾病と戦っている患者さんたちの気持ちに寄り添い、ウイルス感染が治まることを祈ることがなによりも大切なことだと思っています。
日本では差別扇動表現も数多く見受けられます。最前線で疾病と戦っている人は、差別のターゲットとして心ない言葉を浴びせられ辛い思いをしている人の家族だということをどうして考えられないのでしょう。いつからこんなに人は、貧しくなってしまったのかと思います。今は、「頑張れ武漢、頑張れ中国」というメッセージを送り、世界の人々を守って下さいと願うしかありません。
<★埼玉県さいたま市・徳江浩之さん>
新型コロナウィルスの状況は、日本国内でも大きな問題になっており、感染範囲が広がってきたとの印象を持っています。中国国内や武漢市の状況も報じられていますが、悪い情報の方が先行していて、正しい情報が伝わっていないのではないかと感じています。
そんな中、厚労省の会見で、中国の方に対する人権侵害や、治療にあたっている病院関係者の子供に対して差別が起きているが、決して人が悪いわけではなく、ウイルスが悪い。引き続き感染拡大防止に引き続きしっかり取り組んでいくと述べていました。こういう言葉が厚労省の会見できちんと述べてくれたと聞いて、ホッとしました。
早く収束することを強く願っています。
<★名古屋市・ゲンさん>
不揃いの新しい布団に象徴される全国各地のみなさんのボランティア活動が背後にあったこと、よく分かりました。湖北省は火の神の子孫だったとは知りませんでした。皆の願いが込められた雷の神様も突貫工事でウィルスを打ち砕いてほしいですね。
作家のファンファンさんの2月8日の日記にはしんみりしました。晴れない気分をありのままに表現し、いつも通りの日常やぬくもりの大切さを私も感じさせてもらいました。災害は湖北人が引き受けるので、皆さんはできるだけいつも通りのぬくもりのある日常を送ってほしいと願う冷静さに私の方が胸が熱くなります。北京からのラジオを聴いて、こんな感想、言葉だけを送る私でごめんなさい。あとすこーし、皆で辛抱ですね。
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続いて、中国での新型コロナウイルス感染への対応に関する最新の動きです。今月18日零時時点で、湖北省を除き、中国大陸部で新たに確認された新型コロナウィルスによる肺炎の感染者数は14日間連続して減少しています。同時に、完治した患者の数が急速に増加し、治療を受けて退院した人は累計で1万2552人に上りました。中国による感染拡大防止の措置は効果的なもので、全般的に見れば、疫病は抑制されていることがわかります。
また、中国では、新型コロナウイルスの感染から完治した患者の血漿で血液製剤が作られていますが、治療に効果が出ていることが分かりました。完治した患者の血漿から作られた血液製剤を試験的に10人以上の重篤患者に使用したところ、いずれも12時間から24時間の間に炎症を表す指標が下がり、明らかな回復傾向が見られたということです。
専門家は「新型コロナウイルスに感染し回復した患者の体内に抗体ができている」と明らかにしました。新型コロナウイルスへのワクチンや特効薬がまだない現在、この抗体を含む血漿を利用した血液製剤が、新型肺炎を治療する最も効果的な手段になると見られています。完治者による献血が呼びかけられ、多くの人が恩返しに献血に行っています。
あた、2月16日遺族の同意を得て、新型コロナウイルスに感染し、命が助からなかった2名の方の遺体に対する病理解剖が初めて行われました。新型コロナは未知のウイルスなので、治療レベルの向上には、病理解剖に基づいたその特性の解析や病理学上の変化を知ること必要とされています。
解剖に携わった上海からの医師は、「メディアを通して、献体者に対する感謝と哀悼の気持ちを表したい。願わば、すべての患者が全員全快し、私たちには二度とこのような解剖をさせずに済むことです」と心情を述べました。
【CRIインタビュー】
離れていても隣人 ウイルス撲滅には協力が必要
ーーブランドコンサルタント・福田淳さんに聞く
中国での新型コロナウイルス感染拡大の情報が日本に伝わった直後に支援活動を始め、現在も続けている方々がいます。その中の一人、ブランドコンサルタントで、芸能事務所を経営している福田淳さん(54歳、株式会社スピーディ代表取締役社長)に、WeChatの通話機能を通してお話を伺いました。
ーー福田さんは、中国での感染拡大の報を受けて、真っ先にSNSメディアを活用し、多くの芸能人や企業を巻き込んだ募金活動や支援物資を送る活動を始めたと聞きました。どのような思いだったのでしょうか。
以前からNPOに参加していて、アフリカ支援や環境問題に関心があり、様々な支援活動に参加してきました。今回も事態が発生した時から、何か支援の方法はないかと考えていました。
マスクが日本で買い占められる以前に、まず3000枚集めて送ろうと決めました。中国の現地スタッフが週末の丸2日間を使って情報収集して連絡先を見つけ、北京の紅十字会経由で送ることができたのが最初です。
その時に、このままでは一回で終わってしまうので、芸能事務所のタレントに呼び掛けたところ、みんな喜んでノンギャラでCMに出てくれました。それが国内のソーシャルメディアや記事に取り上げられ、大変良い反応がありました。
ーーどのような手ごたえがありましたか。
ソーシャルメディアでいうと、2万回以上リツイートされて、ものすごい反響でした。たまたま知り合いの知り合いに、消毒液の販売をしている会社があって、そこの社長さんがダンボール箱で1200個を送ってくれたり、いろんな人たちがお金の寄付やマスク、消毒液の寄贈をしてくれました。
ーーところで、中国での感染拡大に伴い、日本国内では中国を見る目に変化が生じたと聞きます。
日本には中国からいっぱいお客さんが来るわけですけど、あまり状況が分からない人は中国人観光客を怖がって、一部の田舎では「温泉に来ないでくれ」と、そういうニュースが出始めました。新しいウイルスを正確に理解して、ある程度予防しておけば大丈夫なんだということを今、啓蒙して回っています。
できることは限られますけど、中国と日本の関係は近いので、早くこのウイルスが撲滅されるように、日中が最大限の協力をしていくべきだと思います。
ーーウイルスとの戦いの見通しをどう見ていますか。
2003年のSARSの時は終息までに約9カ月かかったそうで、今回の場合はもっと短いだろうと思っています。なぜなら、中国の医師がAIを使った最新の医療で抗体を見つけることができると言っていたからです。私自身も最先端医療に投資するなど、興味を持っています。これから中国以外でも、新しいウイルスは出てくると思いますが、人類の叡智を振り絞って、一刻も早く治療方法を確立することができるものと信じています。
ーー最後に、武漢でウイルスと戦っている方々へのメッセージをお聞かせください。
武漢のお医者さんの記事を日本でよく見ますが、みんな勇気がありますし、自分のことだけじゃなく、人のことを考えて、愛して、なんとかしようという力は素晴らしいと思います。我々は武漢から離れていますが、本当に近い隣人です。これからもできることをやりますので、もう少し踏ん張って頑張ってください。
(番外編~取材メモから)
「一衣帯水,守望相助」で中日をつなぐ
中国全土で新型肺炎との戦いが始まってから、早1カ月が経とうとしています。突然降りかかってきた災害に因って、却って中日の距離の近さを実感する――これはおそらく、多くの人々に共有された心境ではないかと思います。
福田淳さんはインタビューの中で、「離れていても近い隣人」という言葉を用いて、ウイルスとの戦いにおける中日の協力の重要性を訴えました。同じ趣旨のメッセージを、中国外交部の耿爽報道官や華春瑩報道官も相次いで表明しています。
特に華報道官は先週、ツイッターの公式アカウントにおいて、初めての日本語によるツイートを3件投稿しました。
そのうちの1件は、「一衣帯水の隣国として、何かあればお互いに助け合いましょう」という言葉と共に、「一衣帯水,守望相助」と書かれた草書の画像を添えたものでした。
日本国内の状況を見ると、ここ一週間は「感染拡大の初期段階に入った」と言われ、緊張が高まりつつあります。これについて、華報道官はツイッターで「日本国内の新型肺炎の感染状況を注視し、日本の皆さんと同じ気持ちでいます。中国はウイルスとの戦いに取り組むと同時に、情報と経験を日本側と共有し、できる限りの支援を提供していきます。双方はすでに関係分野における協力に着手しました」と発言しました。
情報と経験を共有することの重要性は、日本の専門家も強調しています。2月9日放送のNHKスペシャル「感染はどこまで拡がるのか~緊急報告 新型ウイルス肺炎〜」の内容は中国のSNSでも大きな反響を呼びました。
その中で専門家として招かれた東北大学大学院の押谷仁教授は番組の結びで、「このウイルスとの最初の戦いはもうグローバル化している」、「この戦いでは、中国は非常に重要なパートナー」と示した上で、「中国をこの戦いの中に引きずり込んで、一緒に戦っていく。そのためにはWHOがリーダーシップを執って、そういう体制を早急に構築していくことが大切だと思います」と強く訴えました。
人類にとって未知の部分が多い新型コロナウイルスとの戦いはまだ続きます。この苦難の時を一刻も早く終息させるため、今こそ国境を越えて、人類という名の下で叡智を結集する時ではないでしょうか。
CRI日本語サイトでは、「新型肺炎と戦う中国にエールを」というテーマで、皆さんからビデオメッセージを募集中です。詳しくは以下のURLをご覧ください。皆さんからのメッセージをお待ちしています。
https://japanese.cri.cn/20200209/fa6ba95e-8afc-2af2-4fad-c83ee5ab356a.html
この番組をお聞きになってのご意見、ご感想、そして武漢と湖北へのメッセージをお寄せください。
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