北京
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NHKアナウンサーの鎌倉千秋さんが12日、「一人のジャーナリストの目に映った日中関係」をテーマに北京で講演会を開き、コミュニケーション手段が増えている今、新しい努力で中国と日本を伝える必要があると話しました。
NHKアナの鎌倉千秋さん
講演会で鎌倉さんは、中国のテレビ関係者と共に仕事した中で感じた「不思議に思ったこと」と「共鳴したこと」、インタビューの仕方に見る欧米と東アジア文化圏の違い、メディアが国のイメージづくりに果たせる役割などをめぐり、実体験を織り交ぜて語りました。
中国と日本ではバラエティ番組の作り方、キャスターや司会者の位置づけなどに違いが見られるものの、「面白い番組を作りたい気持ちは同じなのだ」と鎌倉さんは指摘しました。そして、「メディアは互いの国民のイメージを作る存在だが、そのイメージを一瞬にして崩す威力もある」「両国関係において、個人と個人のつながりが大事だ」と訴えました。
留学中に出演した映像を交えながら説明
さらに、中国発のショートムービープラットフォームの「TikTok (ティックトック、中国語名:抖音)」が日本でも流行していることに触れ、「若い世代がボーダレスになって世界中を駆け巡っている。今後は新しい努力で中国と日本を伝える必要がある」と話しました。
鎌倉さんは2001年にNHKに入局し、中国留学を経て、現在はドキュメンタリー番組のほか、同局で去年から始まった中国語映像ニュースのキャスターを務めています。講演会には約200人が来場し、NHK WORLD-JAPANの番組上映会も行われました。
鎌倉さんの話に聞き入る参加者
会場雑観
(取材・記事:王小燕、星和明)