北京
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ハリウッドのスペクタクル大作が独占する洋画トップ10に比べると、11~20位には個性豊かで多彩な作品がランクインしています。11位には2019年度第91回米アカデミー賞で話題を呼んだ『グリーンブック(中国題:緑皮書)』、15位には中国初登場となったレバノン映画『カペナウム(中国題:何以為家)』、18位には中国ですでに定着したボリウッド(インド)映画の『盲目のメロディ〜インド式殺人狂騒曲〜(中国題:調音師)』などが名を連ねます。日本映画として唯一トップ20入りを果たしたのは、18年越しの中国初公開となった『千と千尋の神隠し(中国題:千与千尋)』、まさに不朽の名作と言える貫禄を見せつけました。
~集計期間:2019年1月1日~12月31日 単位:人民元~
~作品紹介~
【11位】グリーンブック(中国題:緑皮書)
公開日:2019年3月1日
監督:ピーター・ファレリー
出演:ヴィゴ・モーテンセン マハーシャラ・アリ リンダ・カーデリーニ
2019年度第91回米アカデミー賞の最優秀作品、助演男優、脚本の主要3部門の受賞を果たした超話題作『グリーンブック(中国題:緑皮書)』。黒人ピアニストと彼に雇われた白人の用心棒兼運転手が、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を手に人種差別が残るアメリカ南部を巡る人間ドラマで、白人役を『ロード・オブ・ザ・リング』『はじまりへの旅』などのヴィゴ・モーテンセンが、黒人役を『ムーンライト』などのマハーシャラ・アリが好演しています。
【12位】千と千尋の神隠し(中国題:千与千尋)
公開日:2019年6月21日
監督:宮崎駿
主演:柊瑠美 入野自由 夏木マリ 中村彰男 玉井夕海 内藤剛志 神木隆之介 大泉洋
2001年7月20日に日本で公開され、300億円を超える興行収入で日本歴代興行第1位を誇る『千と千尋の神隠し』が18年の時を経て中国公開を実現。ジブリ作品の中国での一般公開は昨年12月14日に公開された『となりのトトロ (中国題:龍猫)』に続き2作目。『千と千尋の神隠し』は18年前は中国での一般公開には至りませんでしたが、当時、第52回ベルリン国際映画祭でアニメーション作品として初の金熊賞を、第75回アカデミー賞では長編アニメーション賞を受賞したことで、中華圏でも話題騒然の1本でした。
【13位】X-MEN:ダーク・フェニックス(中国題:X戦警:黒鳳凰)
公開日:2019年6月6日
監督:サイモン・キンバーグ
主演:ジェームズ・マカボイ マイケル・ファスベンダー ジェニファー・ローレンス ニコラス・ホルト ソフィー・ターナー
マーベルコミック「X-MEN」シリーズの7作目。今作はX-MENのリーダー=プロフェッサーXの右腕として、Xメンのメンバーからも厚く信頼されたジーン・グレイ=「ダーク・フェニックス」の暴走を描くもので、ジーン役を演じているのは、大ヒットテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」で注目される若手女優のソフィー・ターナーです。これまでの「X-MEN」シリーズや『LOGAN ローガン』などで制作と脚本を務めてきたサイモン・キンバーグが、今作で長編映画監督デビューを果たしています。
【14位】ヒックとドラゴン3(中国題:馴龍高手3)
公開日:2019年3月1日
監督:ディーン・デュボア
主演: ケイト・ブランシェット クリステン・ウィグ T・J・ミラー ジェラルド・バトラー クリストファー・ミンツ=プラッセ ジョナ・ヒル ジェイ・バルチェル ジャイモン・フンスー アメリカ・フェレーラ クレイグ・ファーガソン
全世界で絶大な人気を博したドリームワークスの3Dアニメシリーズ『ヒックとドラゴン』の3作目に当たる最終章。5年ぶりとなるこの新作で、主人公の中国語吹替には人気若手俳優、劉昊然(リウ・ハオラン)が抜擢されています。
【15位】カペナウム(中国題:何以為家)
公開日:2019年4月29日
監督:ナディーン・ラバキー
主演:ナディーン・ラバキー ゼン・アル・ラファ ヨルダノス・シフェラウ ボルワティフ・トレジャー・バンコレ
第71回カンヌ国際映画祭で審査員賞とエキュメニカル審査員賞を受賞した2018年の話題のレバノン映画『カペナウム(中国題:何以為家)』が1年越しに中国で公開されました。今作は、長編デビュー作『キャラメル』で知られるレバノンの女性監督ナディーン・ラバキーが監督&脚本を担当し、中東のスラム街を生きる12歳の少年の視点から、貧困や移民問題などに悩まされる中東の現実を描き出したヒューマンドラマです。
【16位】アラジン(中国題:阿拉丁)
公開日:2019年5月24日
監督:ガイ・リッチー
主演:ウィル・スミス メナ・マスード ナオミ・スコット マーワン・ケンザリ ナビド・ネガーバン
ディズニー・アニメの名作『アラジン』(1992)が、27年越しに実写映画として再びスクリーンに登場!今作はアニメ版と同様、「アラビアン・ナイト」の物語をベースに、不思議なランプを手に入れた若者が愛する女性を守るため繰り広げる冒険を描いたもので、青年アラジン役をメナ・マスードが、王女ジャスミン役をナオミ・スコットが務め、魔法のランプから現れるランプの魔人ジーニーをウィル・スミスが演じることでも話題となっています。
【17位】マレフィセント2(中国題:沈睡魔呪2)
公開日:2019年10月18日
監督:ヨアヒム・ローニング
主演:アンジェリーナ・ジョリー エル・ファニング キウェテル・イジョフォー サム・ライリー エド・スクライン ハリス・ディキンソン イメルダ・スタウントン ジュノー・テンプル レスリー・マンヴィル
アンジーことアンジェリーナ・ジョリー主演新作は、『眠れる森の美女』の悪役マレフィセントが主人公のファンタジー映画『マレフィセント』の続編で、前作の数年後を舞台に、オーロラ姫と暮らすマレフィセントに忍び寄る敵や、新たな呪いをめぐる物語が描かれています。
【18位】盲目のメロディ〜インド式殺人狂騒曲〜(中国題:調音師)
公開日:2019年4月3日
監督:シュリラーム・ラガヴァン
主演:アユシュマン・クラナ タブー ラディカ・アプテ アニル・ダワン マーナヴ・ヴィジ
中国ではおなじみとなったインド映画ですが、そのうち2019年最大のヒットがこの作品。『Badlapur』(2015)で知られるシュリラーム・ラガヴァン監督の2018年の作品で、ホームパーティで演奏して欲しいと依頼された盲目のピアニストが依頼主の家に行ったところ、その依頼主が殺されてしまうという急展開をブラック・コメディ風に描いたサスペンス映画です。
【19位】メン・イン・ブラック:インターナショナル(中国題:黒衣人:全球追緝)
公開日:2019年6月14日
監督:F・ゲイリー・グレイ
主演:クリス・ヘムズワース テッサ・トンプソン リーアム・ニーソン エマ・トンプソン レベッカ・ファーガソン
トミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスのW主演による人気シリーズ「メン・イン・ブラック」の7年ぶりとなる待望のスピンオフ映画。本作の舞台は、地球に生息するエイリアンの監視・取締りを任務とする機密組織「MIB」のロンドン支局。主人公は過去作の男性二人組とは異なり、性格が真逆の男女コンビとなり、MIB内部に潜むスパイと宇宙人から地球を守るミッションに挑む2人の活躍を描いています。
【20位】シャザム!(中国題:雷霆沙賛!)
公開日:2019年4月5日
監督:デヴィッド・F・サンドバーグ
主演:ザッカリー・リーヴァイ アッシャー・エンジェル マーク・ストロング ジャック・ディラン・グレイザー グレイス・フルトン イアン・チェン ジャイモン・フンスー
DCコミックスの「シャザム」を主人公としているもので、クロスオーバー作品群『DCエクステンデッド・ユニバース』の7作目。少年ビリーが、スーパーマン顔負けの力を持つ「シャザム」に変身し、魔法の力を狙う科学者Dr.シヴァナに戦いを挑むというストーリーで、見た目は大人なのに中身は子どもという異色のヒーロー、「シャザム」の活躍を、独特のユーモアを交えて描くアクションコメディにも仕上がっています。(ミン・イヒョウ、謙)