北京
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海南省三亜市の鳳凰島国際クルーズ港で12月8日夜、「第2回海南島国際映画祭」の閉幕式と授賞式が行われました。日本からは黒澤清監督のほか、コンペティション部門に日本作品として唯一選出された『影里』の大友啓史監督と、同作に出演した綾野剛さん、松田龍平さんらが出席しました。
会場の黒澤清監督夫妻
海南島国際映画祭では今年から初のコンペティション部門として「金椰賞(ゴールデンココナッツアワード)」が設立され、計10賞のうち、最優秀映画賞には中国映画『気球』(英題:Balloon)が、最優秀監督賞には『第一次的離別』(日本題:はじめての別れ)の王麗娜(リナ・ワン)監督が、最優秀男優賞には『A Son』(原題:Bik Eneich/Un fils)のチュニジア系フランス人俳優サミ・ブアジラさんと『影里』の松田龍平さんが、最優秀女優賞には『気球』に出演した中国のチベット族女優ソナム・ワンモさんが選ばれました。また、中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)制作の4 K映画『今、この時――新中国誕生70周年を共に祝賀する』が特別賞に選出されました。
日本映画『影里』の制作チーム
『今、この時――新中国誕生70周年を共に祝賀する』は、映画史上で初めて、現場からの中継映像をハイテク技術を活用することで映画館へと届けた作品です。テレビ中継と映画とが歴史的な「握手」を交わすことで、一般的な映画を超える臨場感を実現させ、「中継映画」という新ジャンルを開拓しました。
最優秀男優賞に選ばれた日本人俳優の松田龍平さんは、ステージ上で受賞の感想を求められ、「信じられないです。胸がドキドキします。賞をいただけると思わなかったので、何の言葉の準備もしていません。海南島国際映画祭に本当に感謝します。それから監督をはじめ、スタッフの皆にも感謝です」と心境を語り、さらに中国語で「シエシエ(ありがとう)」と、来場者たちにも感謝の気持ちを表しました。
同映画祭は、国家映画局の指導に基づき中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ)と海南省人民政府が共催するもので、昨年12月に第1回が催されました。(取材:とんとん 高宇)
閉幕式の様子