北京
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北京市にある海淀外国語実験学校で17日、第一回海外杯小中学生日本語・スピーチ大会が行われました。北京市海淀外国語実験学校多言語センター主催、国際交流基金北京日本文化センター後援によるこの大会は、中国で日本語を学ぶ学生に発表の場を提供することを目的に開催され、中国国内在住の小中学生で日本語を母語とせず、日本に3 カ月以上滞在したことのない学生を対象としています。今回、小学生の朗読部門に10グループ26人、中学生の朗読部門に4グループ10人、スピーチ部門には3人が参加しました。
会場雑観
小学生の朗読部門は、『わたしと小鳥と鈴と』(金子みすゞ)、『ぐりとぐら』(中川李枝子・山脇百合子)、『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治)から選んで朗読に臨みました。1グループ2分以内の日本語朗読では、台本を見ずに暗記してスラスラと朗読する学生、文中に歌があるものでは手を叩きながらリズムをとるなど、工夫を凝らした発表もありました。また、1年生になったばかりの学生の参加もあり、出場者たちは物怖じしない堂々とした朗読を披露しました。
中学生の朗読部門では、作品を自由に自分たちで選ぶことができ、小説や日本の歌の歌詞を朗読するグループもありました。さらに「わたしの好きな日本」をテーマとする中学生のスピーチ部門では、自分が好きな日本料理、テレビドラマ、アニメについて、独自の視点からスピーチしました。
第一回大会の結果、小学生朗読部門は『ぐりとぐら』を朗読した張悦朗さん、中学生朗読部門はグループで『はしれメロス』を披露した張稷宇さん、孫文拙さん、宇博岩さん、スピーチ部門では日本のテレビドラマ「孤独のグルメ」について語った張可淼さんが一等賞を獲得しました。
小学生朗読部門で一等賞の張悦朗さん
中学生朗読部門で一等賞の張稷宇さん、孫文拙さん、宇博岩さん
中学生スピーチ部門で一等賞の張可淼さん
スピーチ部門で一等賞になった張さんは「日本語の勉強を始めてから1年が経ち、自分が学んだことを発表することができた。一等賞はこれからの勉強の励みになり、また日本語学習の楽しさにもつながる」と喜びを語りました。他にも小学生の参加者からは「これからもっと勉強して、大人がいないときでも自分が日本人の友人たちと交流できるようになりたい」と目標を述べました。
アカペラサークル「BAC」
海淀外国語実験学校小学1年生の歌
海淀外国語実験学校中学1年生の歌
「BAC」と小中学生による合同合唱
大会の最後には、北京在住の日本人と中国人で活動するアカペラサークル「BAC」によるパフォーマンス、海淀外国語実験学校小学1年生の「一年生になったら」、中学1年生による「未来へ」などの合唱も行われ、中国で日本語を学ぶ学生たちにとって普段の努力の成果を披露する1日となりました。(文責:星和明)
大会参加者の集合写真