北京
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終わったばかりの国慶節の連休期間中、中国の多くの消費データが過去最高を記録した。10月1日から7日の期間中、全国の小売業と飲食業の売上高は前年同期比8.5%の伸びを示し、国内旅行収入は対前年比8.47%増の6497億1000万元で、引き続き消費が中国の経済成長の最も重要な推進力になっている。
また、今年の国慶節の連休期間中の消費には少なからず新たなハイライトが生まれ、「夜間経済」、「地域1号店経済」などが中国経済に新たな活力をもたらしている。中国銀聯が発表したデータは、消費の時間帯で見ると、10月1日から6日まで、夜10時から朝6時までの飲食消費金額が前年比54.9%の伸びを示し、40.3%という飲食業の平均伸び率を大きく上回ったことを示している。「地域1号店経済」とは、人気店の地域1号店の開店を指す。これらの現象が消費者に受け入れられることで、今年の国慶節連休はいっそう豊かに彩られた。
今年上半期、中国国民1人当たりの可処分所得は15294元で、価格の変動要因を除いた実際の伸び率は6.5%だ。中国には現在4億人の中間所得層がおり、これら中間所得層が安定して拡大していることが消費面での有力な支えとなっている。2018年には、消費が5年連続で経済成長の最大の駆動力となったが、今年の上半期の中国経済の成長に対する消費の貢献率は60.1%に達している。
現在、世界経済が比較的大きな減速圧力に直面し、保護貿易主義と一国主義がはびこっている背景の下で、中国の国慶節連休期間中の消費市場が引き続き活況を呈していることは、正に消費が中国経済に持続的に強力なパワーを注入し、消費が、中国経済が外部の嵐に抵抗する拠り所でもあることを示している。
中国は全世界における良好な競争力を維持
世界経済フォーラム(WEF)が10月9日にスイス・ジュネーブで発表した2019年度の「世界競争力報告」は、全世界の総合競争力ランキングで中国を昨年度と同じ28位とした。ただし、中国の総合指数は前年比で1.3ポイント上昇した。
「報告」は、市場規模の指数では中国に対して最高の100ポイントを与え、世界第1位とした。マクロ経済の安定性については、最高指数に近い98.8ポイントとした。中国の世界経済の成長に対する貢献度は2006年以来、連続して世界第1位であり、世界の経済成長の最大のエンジンでありつづけている。
「報告」は、中国のイノベーション能力の成長は迅速として、世界第24位に評価した。中でも研究開発分野で中国のランキングは、世界の上位10位入りした。現在の中国では、企業による研究開発への資金投入が全社会による投入の70%以上だ。阿里巴巴(アリババ)、華為(ファーウェイ)、騰訊(テンセント)などの企業はすでに、全世界の技術イノベーションの最前列に身を置いている。
「報告」はさらに、中国が総合指数を1.3ポイント上昇させた主たる要因を、通信技術分野の傑出した状況にあるとした。中国は同分野の指数が78.5で、経済開発協力機構(OECD)加盟国中でも先進国とされている25カ国の指数を上回った。
昨年末までに、中国の電話利用契約数は延べ17億件を超え、光ケーブルの全長は4358万キロメートルに達した。いずれも世界第1の規模だ。現在では、第五世代移動通信システム(5G)の研究開発の水準で、中国は世界トップのグループに入っている。これらを土台として、中国はクラウド・コンピューティング、ビッグ・データ、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)などの新技術の融合発展に尽力し、インターネットと経済・社会の各分野での境界を超えた深い応用の過程で機先を制し、構造転換による発展を遂げつつある中国経済に新たなエネルギーを提供し、競争力を維持しようとしている。
「報告」は開放と協力の重要性を改めて強調した。米国のビジネス界では将来に対する不確実性を懸念する情緒が蔓延しており、取り引きの開放度は著しく低下した。このことが米国の世界の競争力での総合指数に影響し、米国が世界の競争力ランキングで第1の地位を保てなかった結果に結びついた。