北京
PM2.577
23/19
こんにちは、日本人スタッフの森です。前号に引き続き、北京市内に最近オープンした鉄道に関する公園を紹介しましょう。9月下旬に訪問しました。
左に見えるのは高架路線を走る電車の「五道口」という駅で、かつてはこの線と並行した鉄道が道路を横切っていました。写真の正面には以前、踏切手の詰め所があり、右端には横断自動車用の信号機が忘れ形見のように残されています。ちなみに中国語で“道口”とは「踏切」の意味です。
ここから振り向くと、その廃止路線を記念した小さな公園があります。写真の「京張」とはその路線の名前で、北京と2022年冬季五輪会場となる張家口を結んでいました。現在、その五輪開催に向けて、この真下に高速鉄道が建設されています。
廃線跡上に竹を編んだトンネルがあり“时光隧道”=タイムトンネルと名づけられ、歴史を象徴しています。ここを通ってさらに歩くと、
レールや枕木が添えられ、またその脇にはベンチや簡単な花畑もあります。ただし、このレールはオリジナルではないようです。
直線状に続くこの廃線小道の両側には、様々なパネルや説明書きがありました。
鉄道の過去の歴史や今回の公園建設への歩み、そして鉄道公園の拡張計画などが展示されています。
北京から張家口まで全長201.2キロ、とレリーフに書かれています。
この歴史ある鉄道が“平改立工程”と呼ばれる踏切解消工事を経て、最新の高速鉄道に生まれ変わります。年末に開通予定で、今から初乗りが楽しみです。(森 雅継)