北京
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9月1日、北京では新学期が始まり、小学生から大学生まで夏休みを終えて再び学校通いを始めます。夏休み中の映画業界は、アニメが最大の勝者となります。今年は、国産のアニメ「哪吒之魔童降世(ナーザ)」、そして日本の「千と千尋の神隠し」などが中国で大ヒットしています。そして日本アニメの挿入歌は、若者の間で大変な人気を集めています。中国メロディーで、その人気ある日本のアニメの挿入歌の中国語バージョンを、2回に分けてご紹介しましょう。
「スラムダンク」のエンディング「世界が終わるまでは」
「スラムダンク」は、中国では1990年代後半にテレビ放送されました。海外のアニメの中でも早期に中国で放映され、大人気となって、かなりの視聴率を記録しました。子供たちへのバスケットボールのコーチ役を果たしたとも言われました。当時、バスケの好きな若者はみな「スラムダンク」に惚れてしまいました。特に、エンディングテーマの「世界が終わるまでは」に、数えきれない子供たちがわくわくし、多くの若者は「今聴いても最高だ。元気いっぱいのメロディー、歌詞はわからないけど力強い音を感じ取れる」と感慨深げに言いました。
この感動的なメロディーを聞くと、湘北高校バスケ部キャプテン・赤木剛憲、イケメンの流川楓、キュートな赤木晴子、それに主人公の桜木花道など、夢を求めて頑張り続ける姿が目の前に浮かんでくるでしょうか。今、この曲はすでに20代、30代の若者の青春の思い出となり、その燃え上がらせる歌詞で若者たちは元気付けられ、心強く感じました。
そして、人気歌手・張傑が2015年、この曲の中国語バーションを歌いました。リアリティー番組のテーマソング「The Exploration of The World(世界の果てへ)」として注目を集めています。
「猫の恩返し」のエンディング「風になる」
「猫の恩返し」は平凡な女子高生、ハルがひょんなことから猫の国に招待され、不思議 な国の物語が繰り広げていくファンタジックな作品。様々な誘惑に出会っても自分を見失わず、夢を諦めないで頑張る、といった物語です。
映画のエンディング「風になる」は、つじあやのが歌ったもので、その明るくて素朴なメロディーは心を打たれる魅力があります。そして、台湾の歌手・梁静茹(フィッシュ・リョン)が、好きな人を思ってはにかみ、幸せを感じる少女の気持ちを中国語で生き生きと歌い上げました。
この歌に出てくる少女は、好きな人と手を繋いで花火を眺めたり、温泉を楽しんだり、人ごみの中で接近したりする幸せな時を思い出してはにかみ、心温まるムードを感じさせてくれます。
「千と千尋の神隠し」の「いつも何度でも」
今年の夏休み、アニメの「千と千尋の神隠し」は中国全土で上映され、大ヒットしました。「千と千尋の神隠し」は、宮崎監督が子供たちに贈った大作ですが、これを見ると大人でも成長の足跡を見つけることができます。途中に流れる「いつも何度でも」などの挿入歌に多くの観客の心が温められ、成長する道のりで出会うつらさや悲しさを生き生きと描きますが、エンディングは心温まるものでした。
そしてこの「いつも何度でも」を、実力派男性シンガーの周深が「亲爱的旅人啊(愛しき旅人)」というタイトルで、中国語で歌っています。独特な澄んだ歌声が映画の美しく幻想的なムードとミックスし、一人ぽっちでの成長とやるせない別れの気持ちをうまく表現しました。周深は女性のようなハイトーンと、男性的なボリュームや迫力を兼ね備えた声で、この曲にいろどりを添えています。
番組の中でお送りした曲
1曲目 直到世界的尽头(世界が終わるまでは)
大都会に 一人さまよう
投げ捨てられた 空カンのようだ
互いのすべてを 知りつくすまでを
愛というなら いっそ永久に眠ろうか
世界が終わっても 別れたくない
2曲目 小手拉大手(大小の手を繋いで)
台湾の歌手・梁静茹(フィッシュ・リョン)が歌ったアニメ映画「猫の恩返し」のエンディング「風になる」の中国語バージョンです。
歌詞:
音楽会の花火を覚えてる
あの涼しい秋を覚えてる
人ごみの中で触れ合ったこと覚えてる
遊園地はちょうど混雑していて
3曲目 亲爱的旅人啊(愛しき旅人)
この曲は人気歌手・周深が歌ったアニメ映画「千と千尋の神隠し」の挿入歌「いつも何度でも」の中国語バージョンです。
歌詞:
もう遠くまで探しに行かない
輝き 大切なすべてが
そばにいるから