北京
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美しい中華的なビジュアルで中国の伝統文化に溢れるファンタジーなラブロマンスを描き、大人気となった中国の時代劇「三生三世 宸汐縁(ラブ・アンド・デスティニー)」。その挿入歌も優しく美しいメロディーで、多くの人々の胸に響きました。今回の中国メロディーは、その挿入歌を何曲かご紹介しましょう。
ファンタジーラブロマンス「三生三世 宸汐縁」
舞台は中国。天上の神々が住む世界。1万年前、天族の戦争を司る神・戦神となる九宸は、魔神を封印するため深い眠りについたのですが、仙女・霊汐によって目を覚ましてしまいます。運命的な出会いを果たした二人でしたが、邪悪なオーラを宿す霊汐は魔神の封印を解く重要な鍵でした。愛する霊汐に対し、九宸は過酷な選択を迫られます。
結局、霊汐は九宸の助けを受け、三世にわたる苦難を経てようやく山霊国の女王となり、九宸と縁を結び、共に魔神を破りました。
男女デュエット~水従天上来(空から流れる川)~
その三世に渡った一途な愛と激動の運命を、張碧晨と鄭雲龍がデュエットで歌い上げたのが「水従天上来(空から流れる川)」です。女性歌手の張碧晨がダイヤモンドのような澄んだ美しい歌声でイントロの部分を歌い、人々を星のきらめく天の川へと誘います。続いて男性の鄭雲龍が、ロマンチックな魅惑の歌声で広々とした海と青空の美しい世界を感じさせます。そして張碧晨が、まるではかない運命に問い詰めるよう切ない声でヒロインの心を歌い出します。
張碧晨は数々の人気ドラマでテーマソングを歌い、ドラマソングの女王と呼ばれています。感動的な歌声であり、この曲では東洋のラブロマンスを生き生きと表現しています。
一方、鄭雲龍もミュージカルで活躍する実力派歌手であり、人気ナンバーワンのミュージカル俳優と言われています。メリハリのある声で、男女の主人公がかたくなに愛を守り続ける気持ちを表しています。
エンディング~解憂(悩みを解いて)~
ドラマ「三生三世 宸汐緣」は、天族の戦神となる九宸と、生まれつき邪悪なオーラを宿す少女霊汐にまつわるファンタジーラブロマンス。何曲かある挿入歌を歌うのは、いずれもチャイナポップスの有名シンガーで、エンディングを歌う張靚頴(ジェーン・チャン)はポップスの歌姫と呼ばれています。彼女が歌った「解憂(悩みを解いて)」は、ヒロイン・霊汐が人間の世界に落ちて不遇な運命に翻弄され、やるせない気持ちを歌いあげました。淡々と素朴なメロディーの中に深い愛をこめて、どっぷりとした味わいを感じさせくれます。
ジェーン・チャンは自分が恋に傷つき、離婚してしまった経験があることから、愛への執念と時のいたずらで、愛と憎しみに悩み苦しむヒロインの霊汐を生き生きと表現しました。
ヒロインのソロ~鳥語林(鳥のさえずる林)~
ドラマ「三生三世 宸汐緣」は、単なる男女の恋物語を描くファンタジーロマンスではなく、中国特有の伝統や神話で描かれる勧善懲悪といった精神、天下の人々を守る博愛の精神なども伝えています。
ヒロインの霊汐は、無邪気で純真な少女から三世にわたる苦難を経て、ようやく山霊国の女王へ成長し、天下の人々を救うため、恋も含めて一切の私欲を捨てる偉大な女性となります。そんなヒロインの成長ぶりを歌ったのが「鳥語林(鳥のさえずる林)」です。
番組の中でお送りした曲
1曲目 水従天上来(空から流れる川)
歌詞:
女:天の川に漂い
夢の中であなたは心を揺り動かす
心引かれてゆく
男:空は満ち欠けのある楽しさをもたらし
夢をのせて君と天の川をゆく
最高だよ
女:満ちる時も引く時も一緒に歌い
この花が落ちても恨まない
愛も憎しみも
2曲目 解憂(悩みを解いて)
この曲はポップスシンガー張靚頴(ジェーン・チャン)が歌ったエンディングです。
歌詞:
一たび惜しめば 一生得難い
あなたのため私のすべてを捨てて
3曲目 鳥語林(鳥のさえずる林)
この歌はヒロイン・霊汐の成長ぶりを歌いました。
歌詞:
窓の外の雨風も気にせず
線香とともに 死ぬまで寄り添いたい
心の川が 夢の野に注ぐ