北京
PM2.577
23/19
大学のキャンパスなどで卒業シーズンを迎える7月、学生たちは数年間わたる学校生活を終えて社会人となり、国や社会のために力を尽くし、才能を発揮する舞台に立ち始めます。今回の中国メロディーは、北京大学、清華大学、復旦大学といった、名門大学の卒業生が歌った卒業ソングをご紹介しましょう。
常に向上する若者に
7月2日、北京大学の卒業式が行われ、挨拶に立った郝平学長は次のように語りました。
今日は心に刻むべき日であり、みな間もなく北京大学から出発し、新しい人生を始めます。今までの数年間、みなさんはキャンパスで知識を学び、友達を作って、人生で最も美しい思い出となったかも知れません。魯迅の文章「我观北大(北京大学を見て)」には、「わが大学は常に新しい。中国を良い方向へ進ませていくものだ」と記されています。
北京大学は今でも、全力で中国を引き上げる重責を担っています。別れに際して送る言葉は、「常に向上する若者になれ」です。常に向上、は頑張る姿勢であり、あくなき追求をする世界であり、頑張りつづける方向でもあります。
今は浮わついた時代で、こつこつと黙々と努力すれば成功するなどと信じない人がいますが、皆さんは是非、最後まで頑張り通す力を信じて、一歩一歩着実に進んで下さい。
中国初のノーベル生理学・医学賞受賞者である卒業生のトゥ・ヨウヨウさんは、大変な苦労を払って成功を遂げました。1960年代からチームを率いて、2000種余りの漢方薬剤を調べ、数えきれない失敗を積み重ねて、191回目の実験でようやく成功しました。みなさん、平凡に耐えられれば、並々ならぬ成功を獲得できます。挫折しても屈強に耐え抜けば、長く続く力を蓄えることができます。
北京大学の学長はこのように語りました。
いつまでも運命に屈服せず
次に、同じく名門校である清華大学の卒業式では、数学担当の陳天権学部長が演説しました。大変評価されたこの演説は、運命について語ったものです。
「みなさんは、最も輝くこの青春の時期に数学の洗礼を受け、まもなく卒業します。一生微笑みながら日なたを歩む人などいません。成功の裏には見えない努力や涙、困難を克服して進む物語が隠されています。
例えば、中国の通信機器大手・ファーウェイは、アメリカの大統領が締め付けているおかげで、世界に知られるようになりました。創業者の任正非氏はかつて、7人兄弟の大家族で、両親のわずかな稼ぎでひもじい生活を送りました。こんなつらい生活で忍耐強い性格となったのです。春秋時代の歴史書「春秋左氏伝」には、昔の楚の国の人々が創業する様子が記されています。みすぼらしい服をまとい、薪を積んだ荷車を引いて、風雨にさらされ、畑を耕し、鋭意進取という文化を作り上げました。任氏はそんな楚の文化の影響を受け、20年にわたってビジネスの荒波を経験し、ようやくファーウェイを率いて一筋の活路を切り開きました。
すべての成功者は運命を信じなくて、試練に直面したときは一段と力が湧き、運命の神を屈服させるのです。みなさん、明日はきっと訪れます」と述べました。
愛こそが生きる目的
そして、もう一つの名門大学・上海復旦大学では哲学学部の女性教員である陳果さんは、大変感動的な別れの挨拶をしました。
復旦大学の卒業生として、栄誉を求める道ではおそらくうまく行くでしょうが、それは暮らしをよくするためです。愛こそが生きる目的で、愛がなければ生きる意味もなくります。いつまでも素直な心を持ち続け、真心で人と付き合ってください。
番組の中でお送りした曲
1曲目 青春大概(青春はたぶん)
この歌は、北京大学の学生だった徐鳴澗さんと彭錞さんが作った「青春大概(青春はたぶん)」です。
歌詞:
青春はたぶん君の言う通り
花が散って実を結び 期待も多く青春はみなそうだろう
数えて 待って 忘れて 恐れて
時はもう残りわずか
2曲目 可我不想走(離れたくない)
この歌は清華大学の卒業ソングで、卒業を前に母校に別れを告げる気持ちを歌いました。
歌詞:
3000メートル走は合格したけど
水泳はまだダメだ
大講堂の映画も見たいし
やりたいことがいっぱいある
あの人と手も繋いでないし
3曲目 再見再遇見(さようなら、また会おう)
この歌は復旦大学の卒業ソングです。
歌詞:
まだまだ先は長いと思っていたけど
別れの時は突然やってきた
笑いと涙が同時に顔に出て
さよならなんてとても言えない