北京
PM2.577
23/19
聞き手:王小燕
今回お送りするのは、G20大阪サミットの取材で大阪を訪れた際に伺った、「大阪と中国とのかかわり方」に関する企業関係者、若者、大学教師の皆さんの声です。
さて、中国の起業家や経営者向けのビジネススクールには「世界の長寿企業」という題の人気の研修プログラムがあります。その中で必ずと言って良いほど取り上げられるのは日本の長寿企業です。中でも、世界最古の企業として知られるのが、今年で創業1441年目を迎える、社寺建築を手掛ける企業・株式会社金剛組です。大阪市四天王寺に本社を構える金剛組では現在、毎月のように中国からの企業家研修団の訪問を受け入れているそうです。まずは金剛組大阪本店執行役員で、CS本部長の阿部知己さんのお話をご紹介します。
金剛組大阪本店執行役員、CS本部長の阿部知己さん
世界的イベントであるG20の大阪開催を背景に、阿部さんは「綿々と受け継がれている文化」が大阪にあり、コンピューターではできない五感を重んじる手作業にこだわった技の伝承に注目してほしいと訴えます。
同じく、国民同士の交流において「文化」が果たす大切な役割を指摘したのは、作家で関西大学客員教授の毛丹青(マオ・タンセイ)さん。毛さんは日本滞在歴33年で、日本の大学で教鞭をとるようになってから今年で10年目を迎えるそうです。
27日、関西大学正門付近のカフェで行われた毛先生の授業にお邪魔しました。出席した5名の学生(浜光輝さん、永野駿斗さん、高橋瞳さん、于博さん、永井嘉美さん)にマイクを向けてみました。皆さんはどのような思いで中国語を専攻し、今後の進路についてどのように考えているのでしょうか。日本人の若者たちの目に映る中国語と中国、初々しい感性が光っていました。
左から毛丹青教授、永野駿斗さん、王小燕記者、斉鵬記者
関西大学正門(6月27日撮影)
最後は、中日文化の懸け橋として活躍されている毛さんに、今実感している中日関係の新時代をめぐって、最近の注目点を伺いました。
G20大阪サミットの開催で、世界の大阪に対する注目が高まっています。今回はそうしたことを背景に各界の声を聞くことができました。歴史を受け継ぐ文化の力と、一人一人の市民同士の直接的なふれあいの大切さを思い知らせたインタビューでした。きっとこれは中国と日本の二国間だけでなく、世界規模で人と人との付き合いを考える上でも共通することではないでしょうか。
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