北京
PM2.577
23/19
1時間目 米国、知的財産権で二重基準&G20大阪サミットいよいよ開催&【イタズラ爺さん・奥田正彦さんのハンコ彫り】杜甫「春日憶李白」から「江雲渭樹」
担当:王小燕、斉鵬
先週、中日両国で相次いで地震が発生しました。四川省宜賓市長寧県のM6.0の地震に新潟県や山形県で最大震度6強を観測した地震でした。被害を受けた方々に心よりお見舞い申し上げます。また、被災地の一日も早い復旧をお祈りしています。
自然災害の前に、人間がどれだけ小さくて、弱い存在なのかを改めて思い知らされました。と同時に、今回の宜賓市長寧県地震の場合、60秒前、10秒前から地震警報が宜賓市や隣の成都市の多くの地域で鳴らされました。地震予報に向けての小さな努力がみられたことで中国国内で注目されていました。写真は地震発生翌日の6月18日、長寧県双河鎮での救援風景。
さて、2019年も折り返し時点となりました。6月最終週の今回の番組は、まずは「CRI時事解説」です。「ルビオ米上院議員の言行で知的財産権における米国の二重基準が露呈」と題したCRI論説員の文章を抜粋してご紹介します。続いて、「旬な話題」では、間もなく開かれる「G20大阪サミット」にフォーカスします。G20に関する豆知識や中国で開催された杭州サミットの情報、それに間もなく始まる大阪サミットの注目点などをチェックしてみましょう。今回は日本で開催される初めてのG20サミットです。「火曜ハイウェー」からは王小燕アナと斉鵬アナがCRIの取材団メンバーとして、大阪へ行ってきます。また現場からの報道にもぜひご注目ください。
後半は毎月最終週にお送りする「イタズラ爺さん・奥田正彦さんのハンコ彫り」です。今回は盛唐の詩人・杜甫の詩「春日憶李白」から「江雲渭樹」をご紹介します。
2時間目 今、大阪が熱い!~大阪市上海事務所・的場正信所長に聞く(上)
聞き手:王小燕
今月は、日本初開催となるG20サミットの開催地、大阪からお客様を迎えました。先日、「北京国際旅遊博覧会(BITE)」の出展で、上海からお見えの大阪市職員、難波っ子の的場さんです。
的場さんの故郷の大阪で開かれる今回のG20サミット(6月28日~29日)には、37の国や国際機関の首脳や代表者が参加。開催期間中には、各国首脳や政府関係者、海外プレスなど約3万人が訪れると予測されています。
ところで、大阪と言いますと、G20サミットに続いて、この9月にはラグビーワールドカップ、2025年には大阪・関西万博も予定されています。しばらくはビッグプロジェクトが相次いで開かれる町として、まさに現在、自らの魅力を世界に向かって大々的に発信する時期を迎えたとも言えます。
こうしたことを背景に、一体中国では大阪がどのように語られ、見られ、伝えられているのか。そして、大阪と中国各地との交流の現状などをめぐり、的場所長と一緒に伝えてまいります。
2019年6月20日撮影、BITEに出展したクレア北京事務所のブース
◆的場所長のインタビューからの抜粋◆
――的場所長、大阪は上海をはじめ、中国の多くの地方と友好交流関係を結んでいると聞いていますが…
大阪市は1974年に、上海と友好都市提携を結び、今年で45周年の節目を迎えました。その後、1981年に上海港と友好港提携、1995年に上海とビジネスパートナー都市提携もしました。これを背景に1996年に大阪市上海事務所が開設されました。現在は、両都市は代表団の相互訪問や経済、観光、港湾、都市建設、動物園、大学など幅広い分野で交流が実施されています。実は、今年も引き続き開催される予定の「第2回中国国際輸入博覧会」では、こちらも45周年記念事業の一環ですが、去年に続いて、医療機器・医療保健分野に大阪市ブースを出展する予定です。
上海市とだけではなく、1988年と2004年には天津市と香港とそれぞれビジネスパートナー都市を締結し、2010年には、深せん市と「友好的協力と交流に関する覚書締結(経済、環境、観光、科学技術、教育、文化スポーツ)」、同年、南京市とも「交流促進に関する覚書締結(青少年、経済産業、観光、科学技術、環境保全)」に調印されました。直近では、今年、大連市と「友好協力関係構築に関する覚書(経済貿易、産業)」も新たに締結されました。
――昔から商業やモノづくりが大変盛んな大阪ですが、中国とのビジネス往来の状況は?
大阪市では大阪府、大阪商工会議所の3者共同で大阪外国企業誘致センター(O-BIC)を設置して外国企業の誘致に取り組んでいます。2001年の設置以来、2018年までの18年間で548件の大阪への誘致を実現しました。その内、中国企業が224件と全体の4割を占めています。進出企業の特徴としては、当初は旅行業や商品の買い付け拠点などのインバウンド関連企業が4割以上を占めていましたが、昨年は日本の企業や消費者を対象としたサービス業の進出も増加しています。
実は、関空から中国36都市へのフライトがあり、日本では最多の空港です。また、東京に比べて、大阪はオフィスの賃料は約4割低く、人件費も約14%低い。無料レンタルオフィスの提供や会社設立相談や専門家・不動産情報の提供など無償で、広範なサービスを提供していますので、大阪進出に興味があれば連絡ください。
――観光交流の現状も教えてください。
過去5年間の来阪外国人観光客数は、2014年では376万人でしたが、2017年に初めて1000万人の大台を超えて、2018年は 1,142万人となり、5年前の3倍に急増しています。この1142万人のうち、中国からが455万人で、約4割を占め、最多となっています。
大阪の成長戦略では、2020年の来阪観光客数の目標を1300万人に設定していますが、これからも中国からの観光客の来阪を歓迎します。
【プロフィール】
的場 正信(まとば まさのぶ)さん
大阪市上海事務所(大阪国際経済振興中心上海代表処)所長(首席代表)
出身地:大阪市
1993年3月 同志社大学法学部法律学科卒業
1996年4月 大阪市役所入庁
2006年4月~東京事務所担当係長
2014年4月~政策企画室報道担当課長代理などを経て
2017年3月から現職
(撮影&写真提供:吉岡正博)
この番組をお聞きになってのご意見やご感想をぜひお聞かせください。メールアドレスはnihao2180@cri.com.cn、お手紙は【郵便番号100040 中国北京市石景山路甲16号中国国際放送局日本語部】もしくは【〒152-8691 東京都目黒郵便局私書箱78号 中国国際放送局東京支局】までにお願いいたします。皆さんからのメールやお便りをお待ちしております。