北京
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フォーラム開幕式で発言する王毅国務委員兼外交部長
王毅国務委員兼外交部長は10日、北京で開かれた「中日韓三国協力国際フォーラム」に出席し、開幕式であいさつしました。王国務委員はその中で、今年で20周年を迎えた三国間協力の成果を振り返り、この協力メカニズムが今後も引き続き世界の平和と繁栄に貢献するよう提案を行った上で、「一帯一路」の共同建設が三国間協力の新たなハイライトおよび成長スポットになるよう、期待を寄せました。
王国務委員は「これまでの20年、中日韓協力は長足な進歩を成し遂げており、三国の人々の福祉の増進、アジアの平和と安定の維持、世界の発展と繁栄に積極的な貢献を果たしてきている」としました。また、三国間協力から受けた啓発として、国家間の関係発展において、「政治的相互信頼は安定装置」、「経済・貿易協力はバラスト」、「実務協力は原動力」、「人的往来と文化交流はポジティブなエネルギー」であると総括しました。
会場の様子
さらに、「中日韓協力は今、上昇期を迎え、新しいチャンスに面している。中国は今、中日韓三国間協力の議長国として、日本と韓国と共に、三国間協力が地域の平和を守る上でのポジティブな要素、アジアの成長をけん引する力強いエンジン、開放経済を唱えるパイオニア、国際関係のルールを守る重要な力となるよう、そのさらなる進歩を推し進めていきたい」と訴えました。また、これに向けた具体的な内容として、中日韓は(1)地域の平和と安定を一緒になって促進し、政治的相互信頼を絶えず深めること、(2)多国間主義の旗印を一緒になって掲げること、(3)イノベーションと協力に向けた取り組みを一緒になって話し合うこと、(4)民心が相通じるための土台を一緒になって築き、人的往来と文化交流における協力を一層強化すること、(5)地域の融合された発展を一緒になって推し進め、各分野における「中日韓+」の協力を展開し、東アジア経済共同体の建設に向け力を合わせ、それを踏まえた上で、アジアの運命共同体を育み、最終的には人類の運命共同体という目標に向けてまい進していくことを挙げました。
王国務委員は、4月末に中国で成功裏に開かれた第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムにも触れ、「『協議・協業・共有』の原則に基づき、協力パートナーである日本と韓国からの合理的な提言を受け入れる。『一帯一路』の共同建設は中日韓の三国間協力のために、より広いスペースを提供するだろう。『一帯一路』を三国間協力における新しいハイライトと成長スポットにしていく」との期待を示しました。
会場の様子
「中日韓三国協力国際フォーラム」は、中日韓三国の協力促進に向けた知恵を提供することを目的に、三国持ち回りで毎年開催されています。今回のフォーラムは中国公共外交協会と中日韓三国協力事務局の共催によるもので、日本国の河村建夫元内閣官房長官、韓国の丁世均元国会議長、中国駐在の横井裕日本大使、張夏成韓国大使、中国公共外交協会の胡正躍副会長、中日韓三国協力事務局の李鐘憲事務局長をはじめ、三カ国の専門家、学者、メディア関係者250人が出席しています。(取材・写真:王小燕、張強)