北京
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北京の英皇映画館(エンペラーシネマズ)で4月18日、第9回北京国際映画祭のコンペティション部門「天壇賞」にノミネートされた日本映画『半世界』の上映会と舞台挨拶が行われました。メガホンを取った阪本順治監督とプロデューサーの市山尚三さんが登壇し、中国のファンと交流しました。
この作品は、とある地方都市を舞台に、人生の半ばを迎えた主人公の炭火焼職人と、それぞれの人生を歩んできた同級生2人が、残りの人生と向き合っていく様子を描いたヒューマンドラマで、中国でも大人気の元SMAPの稲垣吾郎さんが主演を務めています。
阪本監督は挨拶の中で、「都会の話ではなく、地方の田舎の話です。国は違っても、皆さんと重なる経験が映画の中にあれば幸いです」として、映画のストーリーを自身の視点から紹介しました。
市山プロデューサーは「北京には何度も来たことがありますが、この映画祭で来るのは初めてです。『半世界』の配給権は中国側に購入されていて、インターネット配信などで見ることもできます。ぜひ多くの人たちにお勧めしてください」と作品を宣伝しました。
また、来場者から挙がった「主人公の友人が泣くシーンがとても印象に残りました。これは監督のアイディアですか?」という質問に対して、阪本監督が「その場面を覚えてくれていて嬉しいです。私が書いた脚本の一部です。友人が亡くなったことを、まずは信じられなくて、すぐには泣けないだろうという、ありのままの姿を表現しました」と答えるなど、会場のファンたちとの交流の時間も持たれました。
「天壇賞」に日本映画がノミネートされたのは今回が初めてです。最終的な審査結果は、映画祭最終日の4月20日に発表される予定です。(取材・写真:ミン・イヒョウ、とんとん、王ギ)