北京
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今年は2月19日が春節の最終日でもある伝統的な祝日「元宵節」です。この日に食べるものと言えば、餡の入ったまんまるのお団子。ところが、このお団子をある人は「元宵(ユエンシャオ)」と呼び、ある人は「湯圓(タンユエン)」と呼びます。この2つの違いについて、実は中国人でも、はっきりと答えられない人が多いようです。
「元宵」と「湯圓」はいったい何が違うのか、歴史学者である天津社会科学院の羅澍偉研究員に聞いてみました。
羅氏によりますと、「大まかに言えば、北京を中心とした北方地域で食べられているのが元宵で、江蘇省や浙江省を中心とした南方地域で食べられているのが湯圓」なのだそうです。
さらに、一番の違いは作り方にあると言います。まず、「湯圓」は餡を生地で包んで作られますが、「元宵」は餡を粉の上で転がして、雪だるまのように作られます。作り方は異なりますが、いずれも元宵節に欠かせない一品であることに違いはありません。ちなみに、冬至や旧暦の大晦日には餃子を食べる習慣がありますが、一部の地域ではこれらの日にも餃子ではなく「湯圓」を食べます。
羅氏は、「包んで作る湯圓も、転がして作る元宵も、どちらも元宵節のめでたい風習で、『離れた家族が集まって団らんする(闔家団圓)』、『睦まじきことの麗しさ(和睦美好)』、『調和と円満(和諧圓満)』という意味を持っている。新しい一年を幸せに健康に過ごし、すべて円満であるようにとの願いを托したものなので、今日まで伝えられてきた」と語りました。(玉華、謙)