北京
PM2.577
23/19
1時間目 「CRI時事解説」好結果には中米双方の努力が必要&サッカー日本代表前監督・西野朗氏に聞く
担当:王小燕、斉鵬
中国では年末ムードが濃厚になりつつあります。旧正月の帰省ラッシュまでにはもう少し日にちがありますが、それに先立ち、帰省するための列車チケットの「争奪戦」がとっくに始まりました。高速鉄道網が整備された今でも、ほしい時間帯のチケットがなかなか入手できないのが現状です。
こんな中から北京からお送りする今日の番組は、前半の「CRI時事解説」では、「最終的な好結果にはやはり中米双方の共通努力が必要」と題する論説員の文章をご紹介します。
後半の「スペシャルバスケット」は、先週末に北京を初めて訪れたサッカー日本代表前監督の西野朗氏に斉鵬アナが独占インタビューしました。
中日青少年交流活動のため北京を訪れたサッカー日本代表前監督の西野朗氏がインタビューの中で、中国サッカーにアドバイスし、アジア杯に出場中の中国代表チームにエールを送りました。アジアトップレベルの日本サッカーの成長経験から、中国サッカーの参考になるものはないかという質問に対して、西野氏は「レベルの向上は一朝一夕にできることではなく、底辺にある育成世代、子どもの世代からのピラミッド型のシステムを構築していかなければならない。土台と組織をしっかり作り、そして質を上げて取り組んでいくことが必要である」とアドバイスしました。
西野氏の親友である岡田武史・元日本代表監督が中国リーグのクラブでも指導していることから、西野氏の中国で指揮を執る可能性については、「サッカーの指導者たるもの、もちろん高いステージを求めていく。中国の今後の可能性に対してとても興味があり、自分の仕事に対する価値観も高いものを持っているので、ぜひオファーがあれば、考えてみたいと思う。ただ、自分の指導観とクラブとのビジョンや哲学的なものが合致したサッカー観がなければいけない。クラブ愛、チーム強化についての共感ができれば、中国チームで仕事をしてみたい」と述べました。
そして、アラブ首長国連邦で開催中のアジア杯については、「アジアのW杯なので、非常に厳しい戦いが展開されている。もっともっと世界基準の中で戦えるアジアになってほしいと思うので、いろいろな形で各チームがしのぎを削ってほしい。特に、少し低迷している中国チームは、現在2勝しており、良いスタートを切っていると思うので、ぜひ旋風を巻き起こしてほしい」とエールを送りました。
詳しくは番組をお聞きください。
2時間目 漢字に魅せられて~篆刻家&書家・師村妙石さんに聞く(上)
聞き手:王小燕
今週と来週は書家で篆刻家の師村妙石さんにお話を伺います。
新中国が誕生した1949年に、宮崎県で生まれた師村さんは、書にまつわる子ども時代の思い出は、小学校一年生の冬休みの書初めに遡ります。大学を卒業したのは1972年。その年の秋、中日国交正常化の直後に、師村さんは、初めて中国の地を踏み入れました。書の道を志していた師村さんは、当時、中国で一番見学したかったものは、大学で専攻していた書でした。が、扉を閉じたままの当時の中国では、その願いをかなえることができずに帰国となりました。
しかし、3週間の滞在を通して、「竹のカーテンの奥にある中国のすばらしい魅力」を感じ取ることができたと師村さんが言います。その旅では、北京にある人民大会堂で周恩来総理の握手を受けたことが、「青春時代の一番の思い出」があり、その後の人生に大きな影響を与えた体験だったと振り返ります。
2018年12月までに、師村さんの訪中回数が212回に上り、中国で開かれた個展の数も29回を数え、中国の書道界、篆刻界の関係者と深い絆で結ばれています。
今週の番組では、妙石さんの目に映った漢字の魅力、1972年の中国訪問の見聞、文字でつながっている中国と日本の強い絆などをめぐり、お話を伺います。
【プロフィール】
師村 妙石(しむら みょうせき)さん
書家、篆刻家
1949年、宮崎県生まれ。1972年に福岡教育大学特設書道科を卒業。現在は北九州在住。
公益社団法人日展の会員と審査員
中国杭州にある「西泠印社」の名誉社員
上海中国画院名誉画師
中日国交正常化直後の1972年10月、友好訪問団として訪中し、人民大会堂で当時の周恩来首相から接遇を受けた。以来、書の交流を広める訪中歴は2018年12月現在、212回を数える。2018年3月に浙江省嘉興市に師村妙石芸術センターをオープン。
主な受賞暦
第一回福岡県文化賞(1993)、宮崎県文化賞、北九州市民文化賞、日本外務大臣表彰(2017)
主な著書
「篆刻字典」「古典文字字典」「篆刻字典精萃」などを編纂。この内、『篆刻字典 新装版』は、清代より輓近に至る30名の篆刻家の特長をよく表わした刻印文字を厳選、実用的な造本にした総合的字典。見出し字10752字、総字数64102字を収録。
主な受賞暦
1993年 第1回福岡県文化賞受賞
2008年 上海市から地元の発展や文化交流に突出した貢献をした外国人に与える「白玉蘭賞」受賞
2017年 長年にわたり日中間の文化交流及び人的交流において大きな功績を有するとして、外務大臣表彰を受賞
主な著書
『作品に学ぶ墨場必携〈篆刻 1〉』1992/12 師村 妙石編 同朋舎出版
『篆刻字典精萃』 東方書店 1992/2
『篆刻字典 新装版』東方書店 1993/1
『図解篆刻講座呉昌碩に学ぶ』 師村妙石 監修 2013/8
『古典文字字典 普及版』 師村 妙石編
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