中国大陸部映画興行週間ランキング（2018.12.24–2018.12.30）

　2018年の最終週！DCコミックのスーパーヒーロー映画『アクアマン（中国題：海王）』が記録的な4週連続1位を達成。興行収入は18億元台に迫っており、中国の2018年間映画ランキング洋画部門で3位となりました。中国ファンお馴染みのインドのトップスター、アーミル・カーンの新作が中国公開スタート。

単位：万元

～作品紹介～

【1位】アクアマン（中国題：海王）

公開日：2018年12月7日

監督：ジェームズ・ワン（温子仁）

　主演：ジェイソン・モモア アンバー・ハード ウィレム・デフォー パトリック・ウィルソン ドルフ・ラングレン ニコール・キッドマン

中国で大ヒット上映中の『アクアマン（中国題：海王）』が4週連続1位を達成。海底帝国アトランティスの王女を母に持ち、人間の血も引くアクアマンが、人類を守るためにアトランティスとの戦いに身を投じていく様子を描いています。メガホンをとっているのが、世界的大ヒットを記録した『ワイルド・スピード SKY MISSION』などで知られるマレーシア出身のジェームズ・ワン監督。日本公開は2019年2月8日の予定です。

【2位】来電狂響（Kill Mobile）

公開日：2018年12月28日

監督：于淼（ユイ・ミャオ）

主演：佟大為（トン・ダーウェイ）馬麗（マー・リー）霍思燕（フォー・スーイェン）喬杉（チャオ・シャン）

　2016年のイタリアの話題作『おとなの事情（中国題：完美陌生人）』の中国版リメイク映画『来電狂響（Kill Mobile）』が中国で一般公開スタート。原作と同じ設定で、食事会に集まった7人の大人が、「届いたメールやWeChatなどのメッセージはすべて全員の目の前で開き、かかってきた電話もスピーカーモードで受けなければならない」という「信頼度確認ゲーム」をやり始め、さまざまな疑惑が巻き起こっていくストーリーで、「中国のおとなの事情」が分かる1本となっています。主演は人気俳優の佟大為（トン・ダーウェイ）、人気コメディ女優で「開心麻花」の馬麗（マー・リー）など。

【3位】スパイダーマン: スパイダーバース(中国題：蜘蛛侠：平行宇宙)

公開日：2018年12月21日

監督：ボブ・パーシケッティ　ピーター・ラムジー　ロドニー・ロスマン

主演（吹替）：シャメイク・ムーア　ヘイリー・スタインフェルド　マハーシャラ・アリ　ジェイク・ジョンソン　リーヴ・シュレイバー　ブライアン・タイリー・ヘンリー　ローレン・ヴェレス　リリー・トムリン　ニコラス・ケイジ

　人気ヒーロー、スパイダーマンが主人公の新作アニメ映画『スパイダーマン: スパイダーバース(中国題：蜘蛛侠：平行宇宙)』が中国で絶賛公開中。これはソニー・ピクチャーズ・アニメーション制作のオリジナル映画で、主人公はおなじみの高校生ピーター・パーカーではなく、アフリカ系とヒスパニック系のハーフの高校生、マイルス・モラレス。パラレル・ワールドに存在する異なるスパイダーマンたちがマイルスの住む世界に結集したため、元の世界に戻すためにマイルスが立ち上がるという物語になっています。日本公開は2019年3月8日の予定。

【4位】雲南虫谷（MO JIN THE WORM VALLEY）

公開日：2018年12月29日

監督：非行（フェイ・シン）

主演：蔡珩（ツァイ・ハン）顧璇（グウ・シュエン）于恒（ユイ・ハン）成泰燊（チェン・タイシェン）

　新鋭監督、非行（フェイ・シン）が手がけた『雲南虫谷（MO JIN THE WORM VALLEY）』は、墓の盗掘や宝探しをテーマとした作家・天下霸唱のベストセラー小説『鬼吹灯』シリーズの最新作。同シリーズの主人公、胡八一、王胖子、Shirley楊らが再結集し、自身にかけられた呪いを解くために冒険の旅に出かける物語となっています。主演は若手役者陣の蔡珩（ツァイ・ハン）、顧璇（グウ・シュエン）、于恒（ユイ・ハン）らです。

【5位】葉問外傳:張天志（Master Z : The IP Man Legacy）

公開日：2018年12月21日

監督：袁和平（ユエン・ウーピン）

主演：張晋（マックス・チャン）デイヴ・バウティスタ　柳岩（アダ・リウ）楊紫瓊（ミシェール・ヨー）

　詠春拳法の創始者でブルース・リーの師匠として知られる中国のカンフーマスター、イップマン＝葉問が題材の映画シリーズの最新作『葉問外傳:張天志（Master Z : The IP Man Legacy）』、本作は2015年公開の『葉問3』の後日譚に当たるストーリーで、詠春拳法の伝承人の一人、張天志の活躍を描くものとなっています。主演は数々のカンフー映画に出演してきたアクション俳優の張晋（マックス・チャン）で、マーベルコミックスの人気シリーズ『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のドラックス役で知られる米俳優のデイヴ・バウティスタも出演しています。監督は、「八爺」の愛称で親しまれる名殺陣師の袁和平（ユエン・ウーピン）です。

【６位】天気預爆 (Airpocalypse)

公開日：2018年12月21日

監督：肖央（シャオ・ヤン）

出演：肖央（シャオ・ヤン）杜鵑（ドゥ・ジュアン）常遠（チャン・ユエン）小瀋陽（シャオシェンヤン）岳雲鵬（ユエ・ユンポン）

　王太利（ワン・タイリー）とのデュオ・筷子兄弟（チョップスティックス・ブラザーズ）で知られる肖央（シャオ・ヤン）が監督と主演を務めるファンタジーコメディ『天気預爆 (Airpocalypse)』がトップ10をキープ。本作は、「風・雨・雷・稲妻」といった天気を司る神々を中心とした古代神話の要素を喜劇に融合させたスタイルの作品で、ひょんなことから神との交流ができるようになった心理医師が神々と共に世界を危機から救い出す物語となっています。

【7位】断片之険途奪宝 (The Morning After)

公開日：2018年12月29日

監督：羅登（ルオ・ダン）

主演: 葛優（グォ・ヨウ）岳雲鵬（ユエ・ユンポン）杜淳（ドゥー・チュン）蔡卓妍（シャーリーン・チョイ）包貝爾（バオ・ベイアル）

　米国のヒット作品『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』を思わせる国産喜劇『断片之険途奪宝 (The Morning After)』が2018年12月29日から公開スタート！タイトルの「断片」は日本語の「断片」とは全く意味が違い、酔っ払って目を覚ますと、前の夜の行動が完全に記憶から消えているという状態です。今作で、この「とんでもないハングオーバー」を演じる男3人組は、トップ俳優の葛優（グォ・ヨウ）、売れっ子芸人の岳雲鵬（ユエ・ユンポン）と人気俳優の杜淳（ドゥー・チュン）。目を覚ますと、水族館の赤ちゃんイルカを海外に転売することになっていた3人。とんでもない事態に直面し、その赤ちゃんイルカを取り戻すために奔走する様子を描いています。馮小剛（フォン・シャオガン）との名コンビで数々のヒットを飛ばしてきた葛優（グォ・ヨウ）ですが、『決戦食神』 (2017)以来2年ぶりの主演作ということで、大きく期待されています。

【8位】Thugs of Hindostan（中国題：印度暴徒）

公開日：2018年12月14日

監督：ビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ

出演者：アミターブ・バッチャン　アーミル・カーン　カトリーナ・カイフ　ファティマ・サナ・シャイーク　ロイド・オーウェン　ローニト・ロイ

　『Dhoom 3』のビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤによる監督と脚本、『ダンガル　きっと、つよくなる』のアーミル・カーン主演のインド新作『Thugs of Hindostan（中国題：印度暴徒）』が中国に登場！『ダンガル』で中年太りのレスラー役を好演したアーミル・カーンは今作で、コミカルでイケメン度満点の海賊役に変身。ボリウッドらしい、歌あり、ダンスあり、アクションありのエンターテイメント大作になっています。日本公開は未定。

【９位】武林怪獣（Kung Fu Monster）

公開日：2018年12月21日

監督：劉偉強（アンドリュー・ラウ）

主演：古天楽（ルイス・クー）陳学冬（チェニー・チェン）包貝爾（バオ・ベイアル）郭碧婷 （クォ・ビーティン）王太利（ワン・タイリー）

　大ヒット作『捉妖記（モンスター・ハント）』（2015）を彷彿とさせる、実写とCGアニメを融合させた時代劇アクションコメディ『武林怪獣（Kung Fu Monster）』が中国で公開中。明の時代を舞台に、巨額の懸賞金がかかった行方不明の珍獣を探すため、様々なバウンティ・ハンターが動き出す物語となっています。メガホンを取っているのは『風雲 ストームライダーズ』(1998)、『インファナル・アフェア』(2002)、『インファナル・アフェア 無間序曲』(2003)、『インファナル・アフェアIII 終極無間』(2003)、『頭文字D THE MOVIE』(2005)など数々の名作を世に送り出してきた香港の劉偉強（アンドリュー・ラウ）。

【10位】となりのトトロ (中国題：龍猫)

公開日：2018年12月14日

監督：宮崎駿

主演：日高のり子　坂本千夏　糸井重里　島本須美　高木均　龍田直樹　北林谷栄

　日本公開30周年記念として中国で公開中の『となりのトトロ』、興行収入は1.5億元を突破。上映されている最新デジタルリマスター版は、長さ86分の2Ｄ版で、日本語版と中国語吹替版の2バージョンで登場しています。30年前は中国での大規模な一般公開には至りませんでしたが、丸っこくて可愛らしいトトロのキャラクターはキャッチーな劇中音楽とともに中国で大ヒットし、今でも根強い人気を誇っています。

（ミン・イヒョウ、謙）