No.097　キーワードチャイナ　年末特別企画「何かが変わった」シリーズ

No.097　キーワードチャイナ

年末特別企画「何かが変わった」シリーズ　4回目　科学技術編

【人工智能】（réngōng zhìnéng）[名]AI,人工知能.

　AI（人工知能）は中国語でもほぼ同じ「人工智能」。場合によっては、中国語の文脈の中でも英語や日本語と同様にAIと書かれることがあります。

　人工知能には、「弱人工智能（弱い人工知能、特化型人工知能）」と「强人工智能（強い人工知能、汎用人工知能）」の区別があります。現在私たちが目にしているのは、主に特化型人工知能の部分が中心です。これは比較的単純な特定の目的のためのもので、ショッピングや翻訳機など比較的シンプルな役割を果たす機能に使われています。一方、汎用人工知能と呼ばれるタイプは、ドラえもんや鉄腕アトムのように独立思考能力を備えた知能を指すもので、現段階ではまだ実現できないとされます。

　特化型の研究成果の一例として、最近では新華社のAIアナウンサーがデビューしたというニュースが報じられました。こうして番組を作っている我々のお株もいつか奪われそうな、そんなゾクゾクした感覚を覚えます。

【区块链】（qūkuài liàn）[名]ブロックチェーン.

　ブロックチェーンはインターネット登場以来の革命とも言われ、中国でもここ数年、大きく取り上げられる機会が増えています。ビットコインやイーサリアムのような仮想通貨がその代表になりますが、通貨以外の領域にも応用が始まっており、今後の応用範囲の拡大が期待される技術といえます。

　そうした評判のせいか、中国ではブロックチェーン業界が若者の間でとても人気の業界になっています。求人サイト「猟聘網」が発表した今年1月から3月までの「中高レベル人材の報酬と流動に関するビッグデータ報告」では、ブロックチェーン業界の中高レベルの人材の平均年収は34万900元と、さまざまな業界でもトップになっています。別の求人サイト「BOSS直聘」が発表した「オンシーズン人材動向報告」では、2018年はブロックチェーン業界が最も人気の業界となり、その勢いは人工知能を超えているとしています。評判が高いだけに、人材の値付けも難度が伴うようです。天文学的数字を要求する人材もいるとかいないとか。

　様々な領域での活用が期待されるだけに、着実な実績の積み重ねを期待したいところです。