北京
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11月の最終週は、トップ3が前週から変わらずという、穏やかな1週間で、ニューエントリーの4本はいずれも下位スタート。1位をキープしているのは、公開4週目の国産喜劇映画『無名之輩 (A Cool Fish)』、初動はわずか6000万元だったこの作品ですが、すでに驚異の6億元を突破しました。一方で、2位にランクされたマーベルコミックのダークヒーロー映画『ヴェノム(中国題:毒液:致命守護者)』はトータル成績18億元を超え、「キャプテンアメリカ」シリーズの3作目を抜いて、クロスオーバー作品を除く単独ヒーローを主人公とする映画として中国史上最高記録を樹立しました。
~作品紹介~
【1位】無名之輩 (A Cool Fish)
公開日:2018年11月16日
監督:饒暁志(ラオ・シャオチー)
主演:陳建斌(チェン・ジェンビン)任素汐(レン・スウシー)潘斌龍(パン・ビンロン)章宇(チャン・ユウ)王硯輝(ワン・イェンホイ)
饒暁志(ラオ・シャオチー)監督の舞台劇『蠢蛋』を、ラオ監督本人が映画化した『無名之輩 (A Cool Fish)』が絶賛上映中。本作は社会の下層を力強く生き抜く「無名之輩」(一介の民)たちが、ある強盗事件をきっかけに現実と果敢に向き合っていく姿を描いた群像喜劇です。
【2位】ヴェノム(中国題:毒液:致命守護者)
公開日:2018年11月2日
監督:ルーベン・フライシャー
主演:トム・ハーディ ミシェル・ウィリアムズ リズ・アーメッド スコット・ヘイズ リード・スコット
ダークヒーローを主人公とするマーベルコミックの異色大作『ヴェノム(中国題:毒液:致命守護者)』が中国で記録的なヒットを達成中。今作の主人公として登場するのは、スパイダーマンの宿敵として知られる人気キャラクター「ヴェノム」。サム・ライミ監督作『スパイダーマン3』にも敵役として登場していますが、今作ではその誕生秘話として、正義感に突き動かされて秘密の人体実験の取材を進めるジャーナリストのエディ・ブロックが地球外生命体に寄生され「ヴェノム」と化すまでの様子を描いています。日本でも11月2日から公開中。
【3位】シュガー・ラッシュ:オンライン(中国題:無敵破壊王2:大閙互聯網)
公開日:2018年11月23日
監督:リッチ・ムーア フィル・ジョンストン
主演:ジョン・C・ライリー サラ・シルバーマン ジャック・マクブレイヤー ジェーン・リンチ 諸星すみれ
アーケードゲームが題材のアニメ映画シリーズ『シュガー・ラッシュ』の第2弾が中国で公開中。前作では、ゲーム世界の悪役・ラルフと、天才レーサーの少女・ヴァネロペが、人間たちの知らないアーケードゲームの裏世界で冒険を展開する物語でしたが、続編の舞台はインターネット。故障により廃棄処分の危機が迫ったアーケードゲーム「シュガー・ラッシュ」を救うため、ラルフとヴァネロペがゲームの世界から飛び出し、インターネットの世界で刺激的な新たな冒険を始める様子を描くものとなります。「アナ雪」のアナとエルサをはじめ、シンデレラ、白雪姫などディズニー作品やピクサー作品のプリンセスの登場も、今作の見どころの一つになっています。ちなみに中国タイトルの「無敵破壊王」はラルフの異名でもある「壊し屋」から生まれたもの。日本公開は12月21日の予定です。
【4位】ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲(中国題:憨豆特工3)
公開日:2018年11月23日
監督:デビッド・カー
主演:ローワン・アトキンソン ベン・ミラー オルガ・キュリレンコ ジェイク・レイシー エマ・トンプソン
イギリスの人気コメディアン、ローワン・アトキンソン主演のスパイアクションコメディ「ジョニー・イングリッシュ」の7年ぶりとなるシリーズ第3作が1ランクアップ。中国では「Mr.ビーン」(憨豆先生)として根強い人気を誇るローワン・アトキンソンの主演作ということで、同シリーズのタイトルまでが「Mr.ビーン」を意識した「憨豆特工」として定着しています。今作では、隠居をしていたアナログ人間のジョニー・イングリッシュが、目まぐるしく進歩する最先端技術によるサイバー犯罪の黒幕を暴いていく姿を描いています。
【5位】ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(中国題:神奇動物:格林徳沃之罪)
公開日:2018年11月16日
監督:デビッド・イェーツ
主演:エディ・レッドメイン キャサリン・ウォーターストン アリソン・スドルク ダン・フォグラー エズラ・ミラー
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の2年ぶりとなる待望の続編『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(中国題:神奇動物:格林徳沃之罪)』がトップ5をキープ!今回の続編では、ダンブルドア先生から特命を受けたニュートが、前作にも登場した仲間たちを集め、強大な魔法使いグリンデルバルドの行方を追うストーリーとなっています。前作の主演陣が全員続投したほか、若き日のダンブルドア役としてジュード・ロウが新たにキャスティングされています。監督は前作に続きデビッド・イェーツ。日本でも11月23日から公開。
【6位】102 Not Out(中国題:老爸102歳)
公開日:2018年11月30日
監督:ウメーシュ・シュクラー
主演:アミターブ・バッチャン リシ・カプール ジミト・トリヴェーディー
新たなインド映画が中国公開スタート!102歳のおじいさんが世界長寿記録にチャレンジする姿と、その75歳の息子との日々を描いたコメディ。この「年寄り親子』を演じているのはかつて一時代を築いたインドの大スター、アミターブ・バッチャンとリシ・カプールで、二人は今作で27年ぶりの共演を実現しました。
【7位】ブラッド・ファーザー(中国題:亡命救贖)
公開日:2018年11月30日
監督:ジャン=フランソワ・リシェ
主演:メル・ギブソン エリン・モリアーティ ディエゴ・ルナ マイケル・パークス ウィリアム・H・メイシー
メル・ギブソン主演の2016年のフランスのアクション映画が2年越しに中国で公開スタート。作家・脚本家のピーター・クレイグの小説が原作で、メル・ギブソンがアルコール中毒のリハビリをしながらトレーラーハウスで暮らす元犯罪者を演じています。ギャングから娘を守るために奮起する父親の姿を描いています。
【8位】クレイジー・リッチ!(中国題:摘金奇縁)
公開日:2018年11月30日
監督:ジョン・M・チュウ
出演:コンスタンス・ ウー ヘンリー・ゴールディング ジェンマ・チャン リサ・ルー オークワフィナ 楊紫瓊(ミシェール・ヨー)
ハリウッドのメジャースタジオの作品ながらも主演に全員アジア系キャストを起用し、全米でアジア・ブームを巻き起こした今年話題のラブコメ『クレイジー・リッチ!(中国題:摘金奇縁)』が遂に中国公開スタート!今作は、シンガポールを舞台に、主人公の女性が億万長者の御曹司である恋人とその一族との間で揺れながら本当の幸せを探す様子を描いたもので、主人公の女性は台湾からの移民である両親の元に生まれ、米国で女優活動を続けているコンスタンス・ ウー(呉恬敏)が演じており、金持ち御曹司役はイギリス人の父とマレーシア人の母をもち、今作で栄えある俳優デビューを果たしたヘンリー・ゴールディング。中華圏でアクション女優として活躍している楊紫瓊(ミシェール・ヨー)も脇役として出演しています。監督は『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』や『G.I.ジョー バック2リベンジ』など数々のヒットを飛ばしてきたジョン・M・チュウです。日本公開は2018年9月28日でした。
【9位】中国藍盔(China Peacekeeping Forces)
公開日:2018年11月23日
監督:寧海強(ニン・ハイチアン)
主演:徐洪浩(シュー・ホンハオ)一龍(イーロン)彭士騰(ポン・シーテン)瀋浩(シェン・ハオ)王韜(ワン・タオ)
今年6月の上海国際映画祭で映画チャンネル・メディア大賞にノミネートされた寧海強(ニン・ハイチアン)監督の戦争映画がトップ10をキープ!今作は中国の平和維持部隊を題材にした初めての作品で、アフリカでテロリストに拘束された国連調査団の救出ミッションを中心に、「兵王」の二つ名を持つ杜峰が率いる若き作戦チームの勇敢な姿を描いています。寧海強(ニン・ハイチアン)は軍隊出身の映画監督で、1995年に監督デビュー作『弾道無痕』で第15回中国映画金鶏奨の最優秀監督デビュー作賞を獲得しました。以来、映画やドラマを含め数々の主旋律作品を世に送り出してきました。主演には、軍事ドラマや映画で活躍中の若手俳優、徐洪浩(シュー・ホンハオ)や一龍(イーロン)、彭士騰(ポン・シーテン)らが勢ぞろいしています。
【10位】生活万歳(Hello Life)
公開日:2018年11月27日
監督:程工(チェン・ゴン) 任長箴(レン・チャンジェン)
程工(チェン・ゴン)監督とグルメドキュメンタリー番組『舌尖上的中国』で知られる 任長箴(レン・チャンジェン)監督による最新作は、中国の下層社会を力強く行きぬく様々の人々の生き様に注目したドキュメンタリー映画『生活万歳(Hello Life)』。どんな苦境に身を置かれても生き生きとした笑顔を見せる人々の様子が、中国全土を感動させています。
(ミン・イヒョウ、謙)