北京
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1時間目 「CRI時事解説」中米首脳が経済貿易摩擦にブレーキ&来年から列車の切符が電子化へ&「秋の日本映画上映会」(北京)にフォーカス
担当:王小燕、斉鵬
月日が経つのが早いもので、2018年も残り1か月足らずとなりました。こちら北京では、今週後半から最高気温まで氷点下に下がりそうで、本格的な冬に猛スピードで突入しています。皆さんのところはいかがでしょうか?
さて、今日の番組はまず、小燕アナが社食で小耳に挟んだ小話からです。今、生まれたばかりの赤ちゃんと一家三人で、北京で暮らしている中国人青年とドイツ人女性。二人を赤い糸でつないでくれたのは?ということに関するエピソードです(笑)。
続いて、「CRI時事解説」では、「中米首脳が経済貿易摩擦にブレーキ、『互恵・ウィンウィン』は『向き合って進む』が依然必要」と題するCRI論説員の文章をご紹介します。「旬な話題」は、来年から列車の切符が電子化するという動きを取り上げます。
後半の「スペシャルバスケット」では、中日平和友好条約締結40周年記念行事「秋の日本映画上映会」で取材しました。10月下旬から重慶、広州、深センでの上映を経て、11月16日から最後の開催地である北京での上映が始まっています。日本映画の代表作である「楢山節考」も入っていますが、主として、新作映画をメインとする10作品が上映されています。
今回は、11月24日に北京にある中国電影資料館で開かれた映画「おじいちゃん死んじゃったって」(監督:森ガキ侑大)の上映会と日本から駆けつけたプロデューサー・木滝和幸さんを囲んでの交流会で取材しました。家族の絆や人間の死と成長を見つめた「おじいちゃん死んじゃったって」を見ての感想、中国の映画ファンの目に映った今の日本映画、日本の映画人の目に映った今の中国映画などをめぐり、関係者にマイクを向けてみました。あわせて、映画交流が両国の国民の相互理解に果たせる意義とあわせて、主催元である(日本)独立行政法人国際交流基金・北京日本文化センターの高橋耕一郎所長にもインタビューしました。
2時間目 音楽こそ世界平和を守る力~音楽家・呂遠さんに聞く
聞き手:王小燕
中国の国民的な作詞、作曲家の呂遠さんに引き続きお話を伺います。呂遠さんは、これまでに歌1000曲あまり、オペラ、ミュージカル9作品、舞曲や管弦曲20作品あまり、映画とテレビドラマの挿入歌50作品余りの作曲を手がけたほか、作詞した歌も数百曲に達しています。日本の演歌「北国の春」は、呂遠さんの翻訳により中国で紹介され、現在も歌われ続けています。
今年で満89歳になった呂遠さん。白眉になった今でも、テレビの音楽番組の出演や北京放送が主宰する紅白歌比べの審査員など中日交流の行事を応援し続けています。その矍鑠とした姿、勤勉で質実剛健な気風に触発され、「いつも多くのことを感じ取り、励まされている」と後進たちが言います。
呂遠さんは1929年に遼寧省安東(今の丹東)生まれで、日本支配下の偽満州国時代で少年時代を過ごし、日本の植民地支配に対して苦痛に満ちた子ども時代の思い出があります。しかし、音楽家になった呂遠さんはその後、世界平和と中日友好をライフワークとして取り組み続けてきました。
1987年、呂遠作曲のオペラ「歌仙-小野小町」が日本厚生年金会館で訪問公演
歴史にはしっかりと向き合わなければならない。しかし、将来に通じる土台は、中国人と日本人は心を合わせて、一緒になって作らなければならないものなのだと主張しています。呂遠さんにとっては、人々の心の琴線に直接触れる音楽や文化こそ、平和の土台を築く上に何よりも大切なものだと訴えています。過去には、1996 年から10年間にわたり、「長城の春」と題した両国のアーティストが共演する大型野外コンサートを企画、開催してきましたが、「これからも命ある限り、中日の友好事業にずっとかかわり続けていきたい」と悲願を聞かせてくれました。
「長城の春」のステージに立つ日本人アーティスト。左は呂遠が作曲した映画「玉色胡蝶」の挿入歌に乗せて舞う日本舞踊家の泉春霞氏、右は呂遠作曲の「長城随想曲」を演奏するバイオリニストの山下真澄氏
前回の番組では、「北国の春」が中国に紹介される前後の話や、喜納昌吉、三波春夫など日本の歌手と付き合った時のエピソードを披露していただきました。今回は呂遠さんに引き続き、音楽を通した日本との濃厚なお付き合いにフォーカスします。中でも、日本の植民地支配下に過ごした子ども時代の思い出、偽満州国の映画スター李香蘭こそ山口淑子さんと戦後になっての交流など、今回もこの番組でしか聞けない、中日の友好交流に関する貴重な記録がたくさんあります。
(左)1986年、訪日時に議員会館で李香蘭さんこと山口淑子参議院議員と交流する呂遠さん
(右)1997年の第二回「長城の春」にて、呂遠作曲の「琉球-北京友好の歌」を歌う喜納昌吉と呂薇
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