北京
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発表会の会場
中国人学生を対象にした「第13回広島大学日本語作文スピーチコンテスト」の発表会が24日午後、広島大学北京センター(首都師範大学内)で開かれました。二次審査を合格した4人の学生が、約120人の観衆を前に日本語によるスピーチで競いました。
「私の好きな日本のことば-私からあなたへのメッセージ」というテーマで、4人はそれぞれ実体験に基づいた作文を発表しました。審査の結果、アモイ大学の阮琳榕さんと中山大学の王羽晴さんの二人が優勝に輝きました。
本選出場選手たち。左から北京科技大学・洪子画さん、中山大学・王羽晴さん、アモイ大学・阮琳榕さん、首都師範大学・何東さん
阮さんは初訪日の際、見学先の製鋼工場で教えてもらった「ご安全に」という言葉を取り上げ、挨拶に込めた思いこそが言葉に命を吹き込むものだとスピーチしました。一方、王さんは日本で泊まった民泊のオーナーと交わした「ただいま」と「お帰りなさい」を例に挙げ、何気ない挨拶の中にある暖かい気持ちで張り巡らされた言葉の糸は、安心する暮らしにとって大切なものだと訴えました。
今回の作文コンテストには中国全土30大学から約350作品の応募があり、一次審査(作文審査)と二次審査(ネット投票による音声審査)を経て選出された4人が発表会に臨みました。
広島大学北京センターは、同大学が2002年に首都師範大学国際文化学院に設立した初の海外教育研究拠点です。「日本語作文スピーチコンテスト」は2006年から毎年開催されています。13回目の今年は広島大学北京研究センター、首都師範大学日本文化研究センター、福山大学北京教育研究センターが共同主催しました。
発表会に先立ち、在中国日本国大使館の堤尚広公使が、河野太郎外務大臣からの祝賀メッセージを代読しました。また、学生たちの発表後には、北京第二外国語大学の日本語教師・津田量副教授が「話力」と題した特別講演を行いました。
CRI特別賞受賞の首都師範大学・何東さん(左)、賞状を読み上げるCRI日本語部星和明アナ(右)
なお、中国国際放送局(CRI)日本語部は2016年から、特別後援として音声審査の運営や出場者たちへの事前の発音発声指導で協力しているほか、CRI特別賞の授賞も行っています。(取材:王小燕、星和明)
スピーチコンテスト出場者、関係者の記念撮影