No.088　キーワードチャイナ　大海论＆打包

2018-11-21 15:20 CRI

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キーワード①

　【大海论】（dàhǎi lùn）

　「大海」は大きな海、「论」論、説の意味で、「大海论」は習近平国家主席がこのほど開かれた第1回中国国際輸入博覧会の開幕式で行なった基調講演で初めて提起した言い方になります。この理論は、海という字を用いて中国経済の大きくて穏やかでかつ開放的だという特徴を喩えたものです。

　習主席はこの講演で「大合唱（大合唱）」、「手电筒（懐中電灯）」などの喩え方もしていますが、こういう政治家としてはわかりやすい例えが多いのが習主席の演説の特徴になっています。

　さて、中国経済と言えば、まずは規模の大きさと幅の広さが目立ちます。人口14億、面積960万平方キロメートル、そして経済規模は83兆元を超えています。まさに巨大としか言いようのない存在になっています。　

　そして、穏やかな時もあれば、浪風もあるのが海です。一方で浪風がないのは池と言えるでしょう。中国経済は今日でこそ大きく見えますが、歴史的には順風満帆ではなく、これまで好機に恵まれることもあれば、無理難題にぶつかることもしばしばでした。ですが、現在多くの人が目にしている前進のトレンドは、難題にぶつかることによって後戻りするものではないように思われます。

　現在、中国経済には矛盾や問題が存在し、一部の分野では不確実性が高まり、一部の企業は経営難に直面するなど、様々なリスクが高くなっていますが、プレーヤーたちは、それらリスクを「成長する過程における課題の一種」として、極めて前向きに取り組んでいます。こうした取り組みが、経済環境の安定を作り出しているのではないでしょうか。

　今回の輸入博で中国政府が発信しているシグナルからは、中国経済の一層の開放トレンドが明らかになっています。中国には昔から、「海纳百川，有容乃大（海は百の川をおさめ、非常に大きな器を持っている）」という言い方があります。そもそもは人間の心の広さを喩える言い方ですが、中国経済の多様さや包容力を喩えてもそれほど違和感はないでしょう。それほどに複雑な中身を抱え、中国は大海の如くバランスを取り続けています。

　今回の輸入博をきっかけに、中国人の消費生活の拡大や、中国の各産業のモデルチェンジとアップグレードが実現され、それと同時に、世界各国の経済の活気を喚起できればと願うところです。

　ということで、この「大海论」は字面こそ非常にお固そうに見えますが、実際には中国の人々と実に密接な関係がある観点です。凪ばかりではない中にも、今後の発展が期待されます。

　キーワード②

　【打包】（dǎbāo）パッキング

　そもそもはパッキングする、梱包するという意味ですが、その後、レストランなどのテイクアウトや食べ切れなくて残ったものを持ち帰ることも「打包」というようになりました。そして、PC用語としての「パッケージ」も「打包」と言います。インストールの際のパッケージも「安装包」と呼ばれます。

　さらに、最近では「セットで○○をする」、「まとめて○○をする」ときにも「打包」と言うようになっています。例えば、「打包销售」、「打包贷款」などがあります。

用例

[例　文] 延边“打包”推出30余项冬游活动

[参考訳]延辺が一斉発表　30を超える冬季イベント

[出　典]http://www.jlradio.cn/html/10/2018/11/12/251965.html

[例　文]开发商“打包”卖车位是否合理

[参考訳]不動産デベロッパーが一人だけに駐車スペースをまとめ売りするのは合理的か