北京
PM2.577
23/19
篆刻家であり書家である師村妙石(69)の中国での個展が8日、中国美術館で開幕しました。「師古妙創-師村妙石篆刻書法展」と題するこの展覧会は、在中国日本大使館と中国美術館の共同主催による中日平和友好条約締結40周年記念イベントで、同氏の中国における30回目の個展となります。今回出展される46組の作品は、漢字が日本に伝わった後の変化や、中国の百家姓、清末民国初期の美術家呉昌碩による梅香の詩をモチーフにした篆刻と書を融合した作品などが含まれています。
中国美術館
開幕式の様子
開幕式では、中国美術館の呉為山館長が「『和』と『愛』は、師村氏が作品の中でもっとも良く表現している文字で、平和と発展こそ人類共通の目標だとの意思を伝えている。篆刻と書という文化の糸が、両国の間でいつまでも紡がれていけるよう祈っている」と挨拶しました。
中国美術館・呉為山館長
また、横井裕日本大使は、師村氏が長年両国の文化交流に尽力してきたことを高く評価し、「篆刻は中国では3700年以上の歴史がある。作品を堪能すると同時に、篆刻文化を通じて培われた日中の絆の強さと深さを感じてほしい」と観客への期待を語りました。
横井裕日本大使
師村氏は1949年に宮崎県で生まれました。1972年に初訪中して以来、今回で210回目の訪中となります。また、この3月には、「師村妙石芸術センター」を浙江省嘉興市に開設しています。
師村妙石氏
展示会場の様子
(取材:王小燕 写真提供:中国美術館)