北京
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【财务自由】(cáiwùzìyóu)[名]ファイナンシャル・フリーダム、経済的自由.
直訳すれば、ファイナンシャル・フリーダム、経済的自由、と文字通りの意味になります。つまり、働かなくても生活していける、お金の制限を受けずに好きなことができる状態、という意味になります。
これはロバート・キヨサキの本「金持ち父さん・貧乏父さん」で有名になった言葉です。貯金、不動産、投資などなど、使いきれないほどの資産があって、利息や家賃などの不労所得で生活できる状態で、日常の必要な支出を賄うために働かなくてもいいという誠に羨ましい状況です。
実際、会社などで働く勤め人の人たちの中には、「一所懸命働いて、いつか『财务自由』を実現したい」と、ずっとずっとずっと願っている人が多くいるようです(ですが、実現できているのはなんらかの手段で一気に財を成した人ばかりなのも事実です)。その一方ではそういう夢を持っている人たちのために、「财务自由」を実現するために何をどうすればいいのか、というような題材のお話が週刊誌などにたくさん掲載されています。日本でもキヨサキさんの本は話題になりましたし、実際にFXや株、仮想通貨などで億り人になった人がいますが、実際にそれを実現できるのは一握りどころか一つまみくらいではないでしょうか。
去年、会計士のルパート・フーゲワーフ氏が発表した「中国富豪ブランド調査報告」によれば、北京のような「一線都市」での「财务自由」の合格ラインは2億9000万元で、「二線都市」では1億7000万元だとのことです。この数字はどこから来たかと言いますと、まずは、不動産のようです。億万長者の家族は平均居住面積350平米で、北京、上海、深センなどの不動産価格で計算すると、3、4千万元になります。また、こうした富豪たちの所有している不動産が一か所ということはないでしょうから、少なく見積もって三ヵ所持っているとすると合計1億元になります。これ以外に、最近では三亜や杭州などのほかに、海外、特にヨーロッパで不動産を買うことがトレンドになっていますので、これも一箇所2、3千万元必要になります。他にも車やジュエリー、ラグジュアリーグッズ、アートコレクションなどなど、消費財の形をとった資産もあるでしょう。その辺の部分を6、7千万として、後は、日常の消費がそこに加わります。例えば子供の養育費、医療費、遊興費などを1、2千万元で計算して、最後に貯金やその他の投資などを合わせて6、7千万元。これを全部合わせると2億9千万元、約3億弱というスケールになるわけです。
そんな考え方もある一方で、先日、作家の馮唐氏がこの「财务自由」に関する文章を発表、これとは異なる考え方を示しました。彼は、「财务自由」の「底线(最低ライン)」として、先ほどのお金持ちたちのような規模は語らず、人間らしく生きていくために必要な最低な条件をあげました。それは、「30代の時に10年後に定年を迎えることを考えて行動する」+「自分で住宅1ヵ所を所有し、1千万元の現金を用意する」というものです。これは富豪たちの2億9千万元よりはだいぶ低くなっていますが、住宅+1千万元という条件は、私たちのような普通の市民にとっては、ギリギリ微妙なラインです。
他にも現実的な説があります。それは「财务自由」はごく少数の人にしか適応できないというものです。その説では、もしも社会の大多数の人が「财务自由」になったら、社会がつぶれるとしています。つまり、「财务自由」の頼りとする受動的な収入は、他の大勢の人の主動的な収入から来るという現実から導かれた論理です。誰かが生産してないと、誰もお金も家も借りないですから、利子も家賃も出てこないわけです。
ですから、好きなことをすることで稼いだ収入が支出を上回ることで、「财务自由」になりつつも働き続け、使い続けるのが一番理想だということになります。そうしてこそ社会が回るわけですから、全員が自由になる日はそうそう実現できなそうです。
キーワード②
【Pick】[動]選択する、選ぶ.
英語の意味の通り、選ぶ、摘む、掘り出すなどの意味があります。なぜ今日この単語をキーワードにするかと言いますと、これはもともと韓国ファンの中で流行っていた言い方だったものが、最近、1990年代生まれ以降の若い人たちによって中国語に混用されるようになったためです。
コメント&用例
一つのセンテンスに英語を混ぜる、広東語には昔からそうした現象がありましたが、標準語にはあまりありませんでした。今回はなぜこういう現象が起きたのかというと、最近流行りのオーディション番組で多用されたことが原因と見られます。この番組は、各プロダクションから推薦されたアイドルのタマゴから100人を選び、更に視聴者によって選出された9人をグループデビューさせるという仕組みのものです。その投票によって特定の人物を選ぶことを番組の中でPickという言葉で表現しました。こうした短い言葉は、確かにどの言語でも溶け込むのが早いもののようです。
[例 文]Pick专业,更要pick自己
[参考訳]専攻選びは自分を見ながら慎重に
[出 典]http://news.sina.com.cn/c/2018-07-04/doc-ihevauxk6087656.shtml
[例 文]美国四位新任大法官人选各有千秋 特朗普将pick谁?
[参考訳]米国の最高裁判事候補の四人はそれぞれ実力派 トランプ大統領の選択や如何に
[出 典]http://news.cctv.com/2018/07/04/VIDEVcq7WUe0LJfh1yOiwttj180704.shtml
[例 文]这样的香港 你会pick吗?
[参考訳]香港の様々な表情 あなたはどれがお好み?
[出 典]http://www.xinhuanet.com/gangao/2018-07/01/c_129904497.htm
[例 文]谁会问鼎世界杯冠军?看老外如何pick[参考訳]ワールドカップのチャンピオンは一体どの国に?外国人の意見を聞いて見た
[出 典]http://www.cankaoxiaoxi.com/society/20180629/2286302.shtml
[例 文]青少年创意编程101来了,快来pick你的编程偶像![参考訳]青少年プログラミング大会開催 憧れのプログラマーを選ぼう
[出 典]http://www.p5w.net/money/zh/201806/t20180628_2149977.htm