北京
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中国の5つの大学に設置された「笹川良一ヤング・リーダー奨学基金(通称:Sylff)」が25周年を迎えました。6月30日午後、北京大学で25周年記念式典が行われました。
北京大学の林建華校長
北京大学の林建華校長は式典の挨拶で、「北京大学が1992年に中国で最初にこの奨学基金に選ばれたことは非常に光栄だと思う。25年の間に、わが大学の学生と教師約1000人を奨励してきた。これに対して心から感謝する」と敬意を払い、「今後も私たちは共に人類へ貢献し、世界の責任を担う人材の育成に努力し、共に美しき未来の世界を作り出す」と語りました。
日本財団の笹川陽平会長
日本財団の笹川陽平会長は「Sylff」の現状を紹介し、さらに今後について、「これからの新たな25年、このSylffというプログラムならびに奨学金を求める方々のネットワークを世界的に広げるため、中国の教育部、そして中国教育国際交流協会のみなさんのご協力を得て、さらに充実したプログラムにしていきたいというのがわれわれの願いだ」と示しました。
また、CRIのインタビューを受けた際、中日平和友好条約締結40周年について、「世界の長い歴史の中で、2000年も残っている隣国関係というのは日本と中国の関係しかない。もちろんその間に様々な出来事もあったが、よい出来事の方が長いと思う。隣国というのは、指導者たちはもちろん、国民レベルの相互理解と協力があって、今日の両国があると個人的に思う。今後も若い人たちに両国の関係のために努力してもらいたい」と述べました。
「笹川良一ヤング・リーダー奨学基金」は1987年から日本財団(会長:笹川陽平)が実施している奨学金プログラムで、現在、世界44カ国69大学にそれぞれ100万米ドルの奨学基金が寄贈、設置されています。基金設置の各大学は、独自にプログラムを運営し、基金の運用益を奨学金として人文社会分野の大学院生に給付するシステムを取っています。これまでに全世界で16000名余りの奨学生を輩出しています。
25周年記念式典は北京大学に続いて、蘭州大学、吉林大学、南京大学、復旦大学でも行われます。(取材&写真:とんとん)