北京
PM2.577
23/19
真夏に入った6月上旬の北京では、日中の最高気温が35度以上の日が続いています。今週の中国メロディーは、前回に引き続き少数民族の子供合唱曲をお送りします。うだるような暑さの中、子供たちの天使のような歌声が一服の清涼剤になれば幸いです。
「月の子供」ペー族
白いお月様 キラキラと輝いている
あなたの子供たちはどこにいるの?
空の上に ここにいる
中国西南部の大理ペー族自治州では、蒼山の麓や洱海の畔から「白月亮(白いお月様)」という童謡が今でも聞こえてきます。この歌はペー族で代々伝えられてきた古い民謡です。
ペー族が暮らす大理洱海地区の海抜は高く、月がより明るく丸く見えるため、ペー族の人々にとって月はなによりも大事な存在とされています。また、ペー族には若い男女が月明かりの下で恋を語らい、連れ添い、子供をもうけるという習わしがあります。古来より「月の子供」を自称するペー族は、白を一番美しい色と考え、部屋は白い部屋、民族衣装も白いものをまといます。部落も「白子国(白い息子の国)」と言われています。
「白月亮(白いお月様)」という童謡からわかるように、ペー族の年配者はいつも子供たちに「わがペー族は月の子供で、これは先祖から伝わる教えだ」とよく語っているそうです。
「女性が婿をもらう」アミ族
台湾を訪れた人の中には、東部沿岸の平原に暮らす少数民族・アミ族を知っている人もいるかもしれません。歌と踊りが好きなアミ族の人々は漁や田植えをしながら、のんびりと暮らしています。
アミ族には母系社会の伝統が残されています。家族の中でも女性の地位が高く、土地と財産も女性が相続します。そのため、女性が結婚相手の男性を選び、家に招き入れるという風習が残されています。そんなアミ族の人々はみんな打ち解けて付き合う性格で、台湾省内でも人口が最も多い民族として、民族文化の根がしっかりと下ろされています。アミ族の世界から柔らかくも強い母の力を感じることができます。
友情を重んじる蒙古族
蒙古草原で暮している蒙古族には古来より年配者を尊び、幼いものを慈しむ伝統があります。「乳で育ててくれる母を尊び、知識を教えてくれる先生を敬う。年配者の経験は若者を教え導き、太陽の光は人を温めることができる」ということわざが伝えられています。
蒙古族の親は小さい頃から子供たちの善良さと誠実な品格を育成し、友情と信用を重んじる気品を育てます。そのため、蒙古族の人々と付き合うと、いつもその素朴で真摯な性格に魅了され、彼らと心を開いて友としていつまでも付き合いたいと感じさせてくれます。
番組の中でお送りした曲
1曲目 月亮(白いお月様)
この歌はペー族で代々伝えられてきた古い民謡です
白いお月様 キラキラと輝いている
あなたの子供たちはどこにいるの?
空の上に ここにいる
2曲目 賞月舞(月見踊り)
この曲は北京天使合唱団が歌ったアミ族の歌です。
歌詞:
友よ 早く来い
月はもう東の山に登っている
私たちは美しい風景とともに
歌い踊ろう
3曲目 「欢乐的那达慕(楽しいナーダム祭)
この曲は蒙古族の子供の歌です。ナーダム祭は蒙古草原の最大の祭りで、中国交響楽団少年女子合唱団の天使のような歌声は、ナーダム祭の楽しい情景を生き生きと表現しています。
歌詞:
バインソンブリ山の麓
楽しいナーダム祭はなんと賑やかなんだろう
モンゴル相撲 アーチェリー 競馬
私たちの英雄は
まるで勇敢な鷹のように競技場に跳んでくる
競技場の勇士たちはみな勇ましく男らしい
掴みとろう
鮮やかに