北京
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大学生が自ら脚本を書き演じる中国で唯一の日本語演劇コンクールである、北京第二外国語学院(以下、北京二外)日本語演劇大会が29日に北京で開催されました。1979年から始まった本大会は、北京二外の特色ある伝統行事として、中国全国の日本語教育業界でも有名なイベントです。37回目を数える今回の大会は「椿(つばき)」がテーマです。
当大学の邱嗚副学長によりますと、今年は中日平和友好条約締結40周年にあたると共に、北京二外の建設を直々に提案した周恩来総理生誕120周年にも当たり、これまで北京二外が中国の外交事業に数多くの人材を育て、中日両国の民間交流や青少年をはじめとする両国国民の相互理解に沢山の友好の種を撒いてきた中で、こうした友好の種がいつか椿のような大木に成長し、綺麗な花を咲かせてほしい、との期待から、「椿」を今回のテーマに選んだということです。
例年と違い、今年の大会では予選を経て厳選された6作品のみが決勝の舞台にのぼることを許されました。演目には『地獄変』や『杜子春』などの時代劇もあれば、古典『西遊記』からアレンジされた『白骨夫人』や、ハリウッドの名作映画『華麗なるギャツビー』の演劇版など、様々なスタイルながら、いずれも完成度の高い、素敵な舞台パフォーマンスが勢ぞろいし、来場者を魅了しました。そうした優秀な作品の中で、芥川龍之介の名作をアレンジした学部3年生の『杜子春』が見事一等賞と最優秀女優賞を獲得、院生同時通訳コースの『地獄変』は二等賞、最優秀俳優賞、最優秀脚本賞を受賞しました。
今回の大会を主催した北京第二外国語学院は、王毅国務委員兼外交部長の母校でもあります。29日の会場には、外交部アジア司、駐中国日本大使館、日本国際交流基金会北京文化センター、イオン(中国)投資有限公司など、両国の関連機構や報道陣からの代表らも数多く参加し、同校の学生や教員とともに素敵な演劇を堪能し、中日交流の楽しいひと時を過ごしました。(取材:劉叡琳)