北京
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17日、北京の中国人民対外友好協会で、「中日平和友好条約40周年記念・中日友好春の茶会」が行われました。茶道裏千家第15代家元・千玄室大宗匠が開幕式で献茶し、元中国文化次官の劉徳有氏が特別講演を行いました。中日両国から約100人が参列しました。
中国人民対外友好協会の宋敬武副会長は開幕式で、千玄室大宗匠による「一盌からピースフルネス」の理念を高く評価し、「中国と日本は平和友好条約の精神を礎に、初心を忘れずに、チャンスをつかみ、各分野での交流と協力を深め、地域そして世界の平和や発展に積極的な貢献を果たしてほしい」と訴えました。
また、開幕式で挨拶した在中国日本大使館の四方敬之臨時代理大使は、デジタルサービスが普及した今、「茶を通じて人を敬い、感謝するという茶道の精神」が人間関係の基本に立ち返る価値を再評価しました。その上で、この茶会が「刻々と変化を続ける日中関係において、改めて互いの文化に対する理解を深め、絆の強さを確認する良い機会になる」ように期待しました。
千玄室大宗匠は献茶式を取り仕切り、両国の国旗が飾られた中、「平和祈念」の掛け軸の前に自ら立てたお茶を捧げた後、「中国と日本が一体となって様々な問題を乗り越えて、素晴らしい世界のために貢献できることを祈念する」との思いを述べました。
開幕式の後、劉徳有氏による特別講演会が開かれました。
劉氏は、中日関係正常化の道のりを振り返り、中でも精神を重んじる茶道の中日の文化交流における意義を強調しました。その上で、茶道が求める「わび」「さび」の世界での「素朴さを貴ぶ」美意識の形成と、古代中国文化とのつながりを分析しました。さらに、「和敬清寂」という茶道の精神と、千玄室大宗匠の唱える「一盌からピースフルネス」が、世界の恒久平和に重要な意義があるとし、中日両国が手を携えて、世界平和のために、人類の麗しい未来へ努力を積み重ねていくよう強く訴えました。
■写真(下)は中国人民対外友好協会の中庭で行われた茶会の様子
(取材:王小燕、張強、曹馨文)