北京
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中国で今、旬な若手女優を語る際には、新疆出身の迪麗熱巴(ディリラバ)を外すわけにはいきません。迪麗熱巴は1992年6月に新疆ウルムチで生まれ、名門の上海戯劇学院を卒業しています。幼少時は、歌手である父親の影響で芸能活動に興味を持ち、ピアノやダンス、バイオリン、ギターなどを自ら進んで学びました。2001年から2007年まで6年間にわたり、プロダンサーのトレーニングを受け、その後、新疆歌舞団のダンサーとして活動を始めました。2010年には、自らの人生を切り開くため、上海戯劇学院の演技学科に入学します。
そんな彼女が女優デビューを果たしたのは、2013年5月のこと。新疆を舞台にしたCCTVの大型テレビドラマ『阿娜爾罕』の主演に抜てきされたのでした。この中で、迪麗熱巴は心優しくて自由を渇望する勇敢な女の子、阿娜爾罕を熱演し、ドラマ界で頭角を現しました。これをきっかけに、時代劇『古剣奇譚』や『班淑伝奇』、現代の都会生活を題材にしたアイドルドラマ『微時代』、学園ドラマ『逆光之恋』など様々なドラマに出演するようになりました。2014年末には中国のファッションアワード「中国時尚権力榜」の年間新人賞(年度演芸圈新鋭勢力奨)に輝くことに。
続く2015年には、唐嫣(タン・イェン)や韓国のRAIN(ピ) らと共演したドラマ『克拉恋人』が好評を受け、迪麗熱巴も2015年度中国国産ドラマアワード「国劇盛典」最人気新人女優賞を受賞。全国的にブレイクしたきっかけは、2017年1月に放送された時代劇ファンタジードラマ『三生三世十里桃花』。この作品で楊冪(ヤン・ミー)や趙又廷(マーク・チャオ)ら人気役者と共演した迪麗熱巴は、純情可憐で古典美が印象的な狐妖を好演し、上海ドラマ祭「白玉蘭奨」最優秀助演女優賞へのノミネートを果たしました。
ドラマを中心に活躍してきた迪麗熱巴ですが、2017年には映画女優としての活動も目立つようになりました。映画初主演作はネット時代を生き抜く若者たちの恋愛を描くラブコメ『傲嬌与偏見(Ao Jiao & Pian Jian)』。そして、2017年末には、アジア圏で大人気の日本人ミステリー作家、東野圭吾のベストセラー小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を原案とする中国版リメイク映画『解憂雑貨店(Miracles of the Namiya General Store)』の主演に抜てき。メインキャラクターが原作の男性3人から男性2人と女性1人の組み合わせに変更されたこの中国版ですが、この女性主人公を演じているのが迪麗熱巴です。さらに今年4月には、迪麗熱巴と人気俳優、郭京飛(グオ・ジンフェイ)がW主演するラブコメディ『 21克拉(21 Karat)』の全国公開も控えており、今後は映画女優としての活躍からも目が離せません!(ミン・イヒョウ 謙)