北京
PM2.577
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1時間目 全人代と政協会議にフォーカス、「世界ラジオデー」企画関連のお便り紹介
担当:王小燕、斉鵬
北京は少しずつ暖かくなってきました。今週の「火曜ハイウェー」では、前半は現在北京で開催中の全人代と政治協商会議で熱く取り上げている科学技術のキーワードをご紹介します。主として、ビッグデータ、AI、もののインターネット、無人自動運転を取り上げます。写真は会場で配られたペットボトルに貼られている特別な材料でできたシール。ボールペンなどで書くのはもちろん、爪でこすっても文字やマークをつけられます。これなら、簡単に印をつけることができます。
後半は2月13日の「世界ラジオデー」にちなんで放送したインタビュー番組に対するリスナーさんのお便りをご紹介します。
毎年の2月13日は国際連合教育科学文化機関(UNESCO)が定める「世界ラジオデー(World Radio Day)」です。これにちなんで、2月13日の「CRIインタビュー」では、【ラジオファンの語るBCLの魅力~細谷正夫さんに聞く】をお送りしました。以下は皆さんからのお便りの抜粋です。
★愛知県・ゲンさん
中学時代からの夢を、中断があったとしても、今も追い続ける細谷さんの姿はロマンそのものですね。 逆にCRIの皆さんの立場からも、1960年代からのリスナーさんと、面会して直接お話をするというのも、ロマンであり、国や人を繋ぐ電波を実感できる時ですね。「自分の言葉でフランクに」というCRIへの率直な注文も、細谷さんならではのハートを感じ、「ラジオをなくしてはならない」と言う言葉は説得力がありました。
★日本短波クラブ 事務局長・大武逞伯さん
クラブも創立66年になりましたが、短波放送の世界は大いに変わりました。かつてはテレビもなく、遠距離中継は短波以外になく、オリンピックも短波放送中継がLIVEでした。
私自身は東芝のエンジニアとして、NHKのBS(衛星放送)の最初の衛星の開発責任者でしたので、メディアの進化を身をもって体験して参りました。 しかし、ラジオは簡単な受信機でどこでも聞ける利点があり、これからもなくならない手段だと思います。私たちは、これからも、ラジオを愛するグループとして活動して参ります。どうぞ宜しくお願い致します。
★北海道石狩市・上田知晴さん
インターネット時代になぜラジオにこだわるのか、この問いに私なりの思いを記させて頂きます。インターネット、短波、いずれも瞬時に情報を伝えて頂く手段としては同質のものでしょう。決定的に違う点は耳だけでその情報を追うのか、文字や映像・音声を目も使って追うのかという点だと思います。不思議なもので耳だけで情報を追っていると、より生で、ライヴで、リアルタイムでその情報を得ているような気持ちになれます。これはラジオを通して聴いている時にマイクの向こうに情報を伝えてくれているアナウンサーさんがいらっしゃることを意識できるからではないでしょうか。つまりアナウンサーさんと同じ時を共有できているように感じることができることに大きな意義があるように思えます。
これは例え、その放送が録音であっても同じです。ラジオならマイクだけを挟んで伝える側と受け取る側が同じ時を共有できる、そのことを感じているからこそ私達は文字と画像ではない、音声によるラジオから離れられないのだと思います。
★愛知県・杁本直正さん
火曜日2時間目の放送聞きました。とても感動しました。これはメールしなくてはならなないと思い、早速、メールした次第です!
1960年代、中学生時代から-------私、1960年生まれです。私が生まれた時からBCLをされていたとは驚きです。しかも71歳とは思えないお声です。
HAM FAIRですが、本来ならHAMのFAIR、アマチュア無線のお祭りです。アマチュア無線の方が7割、8割占めていると思います。2017年のハムフェアには3万9000の来場者を引き付けたそうです。
細谷さんはMD400枚、凄い数ですね。これだけあると、どこに何があるのかわかるのでしょうか?すると、電子ベリカードの収集はして見えないのでしょうか?世界中のべリカードを展示されてみては?
★東久留米市・細谷正夫さん
「放送が聞こえた、聞こえない」も楽しみの一つではありますが、BCLの本当の素晴らしさと言うのは、異文化体験と相互理解にあると信じています。中国国際放送の番組を通じて、日中の人々の相互理解が進んで行くことを願っています。写真は梁先生と教え子たちがCCTVの舞台に立った時の様子です。
今回の番組では、この春節、中国中の人を感動の渦に巻き込んだ歌をお届けします。清の時代の詩人•袁枚の「苔」(白日不到处,青春恰自来。苔花如米小,也学牡丹開)をモチーフに作られた曲。歌は貴州省の山間地帯の小学校で教鞭をとる梁俊さんと教え子の生徒です。詳しくは番組をお聞きください。
2時間目 中国の経済成長と共に成長したい~企業家・山森一男さんに聞く
聞き手:王小燕
今年は中国では改革開放政策が始まって40周年の年です。中国経済はこれまでの40年、すさまじい成長を実現しました。これには日本を始め、海外からの企業の活躍と貢献もあります。これらの会社は、中国に進出することで、発展の大きなチャンスを入手し、中国とウィンウィンの関係が構築されています。今日はその中の一例として、中国の華東地区でダイカストの製造に携わる旭東ダイカストグループ取締役会長の山森一男さんにお話を伺います。
ダイカスト (die casting) とは、金型鋳造法のひとつで、ダイカストによる製品の8割が自動車に使われており、自動車製造では不可欠の部品の一つです
山森さんは、上海市、浙江省寧波市を始め、主として中国の華東地区で20年以上にわたって、投資活動を行ってきました。中でも、道元禅師ゆかりの天童寺がある浙江省寧波市を「第二の故郷」と称しています。
これまでは、中国での投資、人材育成を通じて、地域産業の発展に深く貢献してきた山森さん。その率いる旭東ダイカストグループは最近、中国での6社目となる新会社を作りました。新会社の主な業務は「高齢者福祉」、「産業の高度化」、「日中地域交流」事業です。
ものづくりから社会的な問題の解決にシフトを変えてきた理由について、「生涯現役、目標は人生百歳、これを中国でどう展開していくのかが、私の課題。仲間もたくさんいてくれるので、きっと社会の役に立てると思う」と山森さんは意気込んでいます。
2016年、山森さんの率いる企業の基金会が浙江省寧波市寧海県へ桜の樹3399本を寄贈しました。この春先の桜の花が満開の頃、新会社の人材育成拠点として位置づける施設「英才園」の落成式と共に、「第1回山森多彩桜林桜まつり」も開催される予定です。
関連記事は『かけはし』2017年秋号からもお読みいただけます。
【プロフィール】
山森一男(やまもり・かずお)さん
旭東ダイカストグループ 会長
日中技能者交流センター 理事
旭東山森教育信息諮詢(寧波)有限公司 董事長
1934年生まれ。富山県出身。現在は神奈川県小田原市在住。
1957年、明治大学政治経済学部卒業後、東京日産モーター株式会社、東京信用金庫を経て、1973年に旭東ダイカスト株式会社に入社。1994年から、同社を率いて、上海、寧波など中国の華東地区に進出し、2018年3月までに計6社を創設。
【主な受賞歴】
2008年東京都功労賞、2015年寧波市茶花賞に受賞。
【中国とのかかわり】
寧波市政府開発区の企業誘致で1986年に初訪中。その後、技能実習生の受け入れを開始し、130名超の技術者を輩出している。中国への投資とともに、人材育成を通じて、地域産業の発展に深く貢献している。2016年には浙江省寧波市寧海県へ桜の樹3399本を寄贈し、新設の旭東山森教育信息諮詢(寧波)有限公司では「高齢者福祉」及び「産業の高度化」、「日中地域交流」事業で更なる地域貢献を目指す。