北京
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山西商人が活躍した中国清代の金融の中心地として知られる山西省平遥県、この地に、今年を元年とする国際映画祭が登場しました。第一回となる今年の平遥国際映画祭は10月28日から11月4日にかけて開催され、日本からはヤクザの抗争を描いた北野武監督の『アウトレイジ 最終章(中国題:極悪非道3)』が出品されることが決まりました。同作品の中国初公開にもなり、ファンの間で大きく期待されています。
同映画祭の実行委員の一人でもある山西省出身の名監督、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)によると、今年のテーマは「平遥元年(Pingyao Year Zero)」で、「若い映画祭であるため、試行錯誤を繰り返しながら、早く成長してほしい。今年は第一歩が踏み出せて本当に良かった」と話しています。
また、オープニング作品には馮小剛(フォン・シャオガン)監督の最新作『芳華(Youth)』が選ばれました。同作品は1970年代の激動の中国を舞台に、理想と激情に溢れる軍隊の演芸団=文工団の少年少女たちが、運命に立ち向かいながら成長していく姿を描く人間ドラマとなっており、脚本は『金陵十三釵』(2011)や『妻への家路』(2014)などの張芸謀(チャン・イーモウ)監督作品でも知られる小説家の厳歌苓が担当。厳歌苓と馮小剛は初タッグではありますが、2人共若い頃に文工団に所属していた経歴を持つことから、思い入れの強い作品に仕上がっています。
『あの頃、君を追いかけた』の日本リメイクが制作スタート
2011年に公開された台湾の話題作、『あの頃、君を追いかけた(原題:那些年,我們一起追的女孩)』を日本がリメイクすることになりました。
これは、台湾の人気作家、九把刀(ギデンズ・コー)が、自伝的小説を自らのメガホンで映画化し、中華圏で記録的ヒットを叩きだした青春ラブストーリー。主演の柯震東(クー・チェンドン)と陳妍希(ミシェル・チェン)もこの作品により無名の新人からいきなりスターダムにのし上がりました。
日本リメイク版は舞台を2000年代の日本にアレンジしており、男女の主人公の名前は水島浩介と早瀬真愛で、俳優集団D2およびD-BOYSのメンバーの山田裕貴と女性アイドルグループ乃木坂46のメンバー、齋藤飛鳥がそれぞれ出演しています。
柯震東(クー・チェンドン)と山田裕貴
陳妍希(ミシェル・チェン)と齋藤飛鳥
なお、日本版『あの頃、君を追いかけた』は10月にクランクインし、来秋に一般公開される予定です。
(ミン・イヒョウ、謙)