北京
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一時間目 中国特産めぐり お茶(緑茶)
中国茶は長い歴史があります。中国の伝説では、古代中国の神農の時代からお茶が飲まれてきたと言われています。漢の時代に書かれた詩には、お茶を表現する文字が見られ、それが最古の文献と言われています。当時、お茶は薬としての役割が求められていました。
隋代には、お茶を火にかけて煮出す方法や、抹茶、煎茶など、さまざまな楽しみ方があり、同時に茶器の原型といわれるものが多数考案されました。
宋代に入ると、茶の新しい製法が次々に考案され、茶の種類が爆発的に増えました。この時代、闘茶などの遊びも考案されました。そして現在の茶器は清代に使われていた茶器とほぼ同じ型です。
中国茶の種類は1000種類を超えるといわれています。一般的に、製法と入れた後の茶水の色で六大茶+花茶の種
類に大きく分類されます。これらは茶葉の発酵度合いによって分類されています。中国茶に使用する茶葉は発酵酵素をもっているため、発酵により茶葉の質を変化させます。ただ、黄茶や、黒茶などはそれらがもっている発酵酵素を使わずに菌の力を利用して発酵させるというものもあります。
発酵度は緑茶がもっとも低く、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶の順に高くなります。
六大茶それぞれの種類ごとに、茶葉の分量や注ぐお湯の温度、入れる方法などが違います。緑茶は基本的に無発酵です。緑茶には緑茶成分、カテコール、ビタミンCなどがたくさん含まれています。気分をすっきりさせたり、肺をきよめたり、炎症を抑えたりする効果もあります。
龍井茶は、中国緑茶の代表ともいえるお茶です。龍井という名は、龍が飛び出したという伝説の井戸の名前に由来しています。茶葉は釜に押しつけるようにして仕上げるため、平らな形が特徴です。お茶の色は透明感のある黄緑色で、口にふくむと一瞬さっぱりとした印象がありますが、甘みもコクもあり、味わいが豊かなお茶です。
二時間目 杭州の観光地とグルメ
西渓国家湿地公園
浙江省の省都杭州市は、政治、経済、科学、教育、文化の中心地です。中国の東南沿海、長江の南を流れる銭塘江下流の北岸にあり、北京、杭州をつなぐ大運河の最南端に位置します。
杭州は面積が16596平方キロ、人口約918万人(2016年)。上海から151キロ離れ、長江デルタ地域の中心都市の一つです。越や宋の時代には都が置かれた歴史的な街でもあります。
主要産業は、機械、電子、食品、紡績、化学、電子商取引で、近年著しい経済発展を遂げており、中国内都市競争力ランキングでも上位にランクインしています。
西湖酢魚
杭州の観光地には、西湖のほか多数の観光資源があります。例えば、霊院寺、六和塔、西渓国家湿地公園、岳廟、宋城などです。今日の番組では、豊かな自然の風景で有名な西渓国家湿地公園と瑤琳仙境の2カ所、グルメでは、西湖酢魚、龍井蝦仁と八宝豆腐をご紹介します。皆さん、是非お聞きください。(任春生)